【台本あり】送別会の司会進行をスマートに成功させるための準備と手順

送別会の司会を任されたら、準備や進行をどうしようかと悩みますよね。特に、初めて司会をする方は何からしたら良いのかもわからないのではないでしょうか?
そこで、本記事では、送別会を成功させるためのポイントを解説いたします。

ぜひ、最後までお読みいただき、自信をもってスマートな司会進行で送別会を成功させてください。

送別会の司会のためにしておくべき事前準備

幹事が司会をする場合でも、幹事から司会を頼まれた場合でも、当日の進行をスムーズにするため準備が必要です。ここでは、特に大切な準備について具体的に解説します。

台本の作成

当日の流れや挨拶を台本にしておくと、会が進行しやすいです。当日は司会者だけでなく参加者や主役にも挨拶をしてもらいますので、別の人に挨拶を促すセリフも書き込みましょう。

挨拶の依頼

送別会では、挨拶ごとに人が変わるのが一般的です。各挨拶を誰に頼めばいいかは下記を参考にし、事前に挨拶の依頼をしておきましょう。〇分程度で、と目安時間も伝えておくといいですよ。

◆開会の挨拶……参加者の中で最も上の役職の人
◆乾杯の挨拶……主役の直属の上司
◆贈る言葉……主役が特にお世話になった上司や関わりの強かった同僚など
◆花束・餞別の贈呈……主役の部下や関わりが強かった同僚など
◆主役の挨拶……送別会で送られる人
◆締めの挨拶……参加者の中で2番目の役職の人

以上はあくまでも一般的な目安なので、送別会の趣旨や参加人数によって調整してください。たとえば開会の挨拶と乾杯の挨拶は同じ人が行ってもいいですし、開会の挨拶と締めの挨拶を同じ人が行い、司会者が乾杯の音頭をとってもかまいません。

締め方の確認

締めの挨拶では、「手締め」をする場合があります。手締めとは、「手打ち」ともいい、宴会などの締めに行う手拍子です。

一般的な手締めには「1丁締め」「1本締め」「3本締め」があります。ただし、地域によって決まった打ち方もありますので、事前に上司に確認をしておきましょう。

一般的な手締めの打ち方については、詳しくわかる動画を参考にしてください。

<一般的な手締め>
●1丁締め……よぉ~っ。パン。
●1本締め……よぉ~っ。パパパン・パパパン・パパパンパン。
●3本締め……よぉ~っ。パパパン・パパパン・パパパンパン(2回)。もう1丁orもう1本。パパパン・パパパン・パパパンパン。

【当日】送別会の司会進行に使える台本の順番・セリフ例文

1、開会宣言

皆さん、お疲れさまです。
本日はお忙しいところお越しいただき、ありがとうございます。
皆さまご存じの通り、●●部長が〇月〇日付けで本社に栄転されることとなりました。
本日は、●●部長のこれまでのご功労に敬意を表し、今後のご活躍を祈念しまして歓送会を開催いたします。
本日、司会進行を務めさせていただきます□□と申します、どうぞよろしくお願いいたします。

主役の簡単な紹介をし、主役の退職理由を簡潔に述べ、最後に自己紹介をしましょう。栄転の場合は喜ばしいという意味を込めて「歓送会」とし、定年退職や転職、寿退社であれば、別れを意味する「送別会」とします。

2、開会の挨拶

それでは、開催にあたり●●社長より、ご挨拶を頂戴したいと思います。
●●社長、よろしくお願いいたします。
参加者の中で最も上の役職の方にお願いします。誰に挨拶をしてもらうかだけ述べ、手短につなぎましょう。

3、乾杯

(閉会の挨拶を受け)
●●社長、ありがとうございました。
つづきまして、■■統括部長に、乾杯の音頭をとっていただきたいと思います。
皆さま、グラスをご準備ください。
それでは■■統括部長、お願いいたします。

主役の直属の上司にお願いします。乾杯の音頭の前に、グラスに飲み物を用意してもらうことを促しましょう。

4、食事・歓談

(乾杯の後)
■■統括部長、ありがとうございました。

(寸志を預かった場合)
ここで、「ご厚志」をいただいておりますので、ご報告いたします。
●●社長、■■専務、■■統括部長、▲▲本部長、ありがとうございます。

それでは、食事も揃っていますので、しばしご歓談下さい。

料理が行き渡っているかを確認し、食事や歓談の時間に30分ほど取りましょう。会費以外に上司などから寸志を預かった場合、マナーとして乾杯の後に報告をします。役職の高い順で名前を紹介するのもマナーです。

5、贈る言葉

皆さん、お食事はお楽しみいただけていますでしょうか。
それでは、ここで●●部長の同期でもあられる▲▲本部長より、ご挨拶を頂戴します。

食事中に再び進行する際は、会場を一旦落ち着かせます。贈る言葉は、主役と最も関わりの強い人に挨拶をお願いしましょう。

6、花束・プレゼントなど餞別の贈呈

(贈る言葉の後)
▲▲本部長、ありがとうございました。
●●部長へは、〇〇一同(会社名・部署名・チーム名など)より記念のプレゼントをご用意しました!
それでは代表して、◇◇さん、よろしくお願いします。

主役の部下や、関わりの強かった同僚などから贈呈してもらいます。贈呈がスムーズに行くよう、適当な場所に保管しておきましょう。

7、主役の挨拶

(花束や餞別の贈呈後すぐ)
●●部長、ぜひ最後にご挨拶をお願いいたします。
(挨拶)
●●部長、ありがとございました!

主役の気持ちが高まっているタイミングで、すぐに挨拶を促しましょう。送別会だからといって暗くなる必要はなく、明るく主役へつなぎます。

8、締めの挨拶

さて、宴もたけなわではございますが、お時間がまいりましたので、ここで■■専務より、締めのご挨拶をお願いいたします。
それでは、■■専務、よろしくお願いいたします。
(手締め・万歳三唱など)

ラストオーダーの料理やドリンクが届き、食事や歓談が落ち着いてきたタイミングで行います。参加者の中で、2番目の役職の方にお願いしましょう。

場合によっては、締めの挨拶と手締めを別の人にお願いすることもあります。中締めと手締めを分ける場合は、適任者を事前に確認しておきましょう。

9、閉会宣言

それでは皆さま、これにてお開きとさせていただきます。
●●部長はじめ、皆さま、本日はありがとうございました。
●●部長が今後も本社にてご活躍されること、心よりお祈り申し上げます。
皆さま、お忘れ物はございませんでしょうか。
どうぞお気をつけてお帰りください。
ありがとうございました。

参加者にお礼を述べ、主役を送り出すメッセージを添えましょう。

10、二次会の案内

この後、すぐ近くの居酒屋〇〇で二次会をご用意しております。
参加される方は、店を出てそのままお待ちください(各自ご移動ください)。
よろしくお願いいたします。

閉会宣言をしたら、参加者が帰ってしまうまでに速やかなアナウンスをしましょう。

送別会を盛り上げる面白いオススメ企画

主役を次の人生に送り出すため、さまざまな工夫で送別会を盛り上げたいものです。ここでは、実際に行われている面白い企画を3つ紹介します。

コスプレで司会進行

パーティーグッズのタキシードを着た司会者が元気よく登場したら、参加者から大ウケ必至ではないでしょうか。おそらく、司会者本人も気分が変わり、緊張がほぐれて進行もスムーズになることでしょう。

1着あれば、送別会以外のイベントにも活用できますよ。画像のようなタキシードは、ディスカウントショップやインターネットの通販サイトで購入できます。

ボイスチェンジャーで司会進行

司会者がマイクではなくボイスチェンジャーで進行すれば、きっと会場が沸くに違いありません。初めて司会を務める人でも、自分の声の面白さに緊張が吹き飛ぶのではないでしょうか。

社内や貸し切り会場での送別会なら、周囲に迷惑もかかりません。ディスカウントショップやインターネットの通販サイトで入手でき、アイテムによっては数種類の声を楽しめます。

参加者全員で仮装する送別会

最近、ハロウィン人気が関係しているせいか、仮装での送別会が増えています。送別会といっても、しんみりする必要はなく、むしろお祭り騒ぎでにぎやかに主役を送ろうという傾向が広まっているのかもしれません。

仮装での送別会なら、たとえ少人数でも盛り上がりそうですね。自由な仮装でもいいですし、テーマを指定しても面白そうです。

まとめ

送別会の司会が得意という人は、そう多くはないでしょう。初めて任されたのであれば、誰だって緊張もします。

送別会の司会進行をスマートに成功させるなら、必要な準備を整えましょう。当日は、台本を便りに成りきるだけです。

もし、カジュアルな送別会でも許されるのなら、面白い企画も取り入れて大いに盛り上げましょう。司会が楽しんで臨めば、きっとユニークな送別会も成功します。

ぜひ、本記事を参考にして、送別会の司会をしっかりと務め上げてくださいね。