オンライン研修のコツとやり方!【zoom等の無料システムも紹介】

昨今の時勢もあり、最近では企業による在宅勤務やテレワークの導入が進んでいます。

それに伴って、社員のスキルアップやチームビルディングのための研修も、従来の集合研修からオンライン研修にシフトしようとする企業が増えてきました。

みなさんの中にも、これから新しくオンライン研修を始めてみようと考えている方もいるのではないでしょうか?

しかし、いざ社内で新しいシステムを導入しようとなると、疑問点や悩み事もたくさん出てきますよね。

「新入社員向けに自宅でできるオンライン研修はないのか?」
「複数の場所を同時につなぎ会議できるようなサービスはあるのか?」
「どんなツールが一番便利なのか?」

そこで本記事では、これから導入したいという方にのために、オンライン研修について以下の流れで解説します。

本記事を活用いただければ、これからオンライン研修を導入する場合に役立ちますよ。ぜひ、本格的なオンライン研修の運用に生かしてくださいね!

オンライン研修のメリットとデメリット!

オンライン研修とは、パソコンやスマホなどインターネットを通して実施できる研修のことです。
具体的には、Web会議ツールやeラーニングサービスを用いて、自宅にいる社員がオンラインで授業を受けられるようにする仕組みです。

そんなオンライン研修ですが、オンラインで行う事によるメリットとデメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。

メリット①オフィスに縛られずに実施できる

オンライン研修を導入する最大のメリットは場所に縛られる必要なく、研修を実施出来る点です。
研修を受ける社員は自宅から参加できる事はもちろん、研修を実施する社員もわざわざ出社する必要がありません。

そのため、地方の支社に努める社員がいる場合や、入社前研修を行いたいがまだ遠方に学生がいる場合などにも移動不要のオンライン研修は役立つと言えるでしょう。

メリット②録画することで復習用動画が一発で完成

オンライン研修を録画しておけば、その録画素材が一発で復習用教材に早変わりする点も一つの魅力です。
普通の研修で復習しやすい動画を作成する場合、定点カメラを設置したり、マイクをつけて音声素材を録画素材とくっつけるなど工数が多く手間がかかります。

その点、オンライン研修はライブ配信と同時に録画が可能なので、後日そのまま社員に提供できる点もメリットと言えるでしょう。

デメリット①社員のパソコン環境によってはひと手間増える

オンライン研修はどこからでも参加できますが、唯一必要な条件としてある程度高スペックなパソコン(推奨環境に対応できるパソコン)が必要となります。低いスペックのパソコンだとグループワークなどを行った際には正常に作動しない場合が出てきてしまいます。

高スペックのパソコンを持っていない社員がいたり、パソコンを支給するとなった場合、環境の確認や準備などの手間がかかってしまう点は大きなデメリットです。

デメリット②実習形式の研修はやりにくい

オンライン研修は声と顔しか分からないので、手や体を使った実習形式の研修や紙やホワイトボードを使った込み入った課題を課す研修には不向きです。紙やホワイトボードを使うような研修であればパソコンの画面共有などで代用しましょう。

体全体を動かすような店頭販売の実習などの研修は、やりにくい状態で行うしか方法がありません。
このような実習形式の研修を予定している企業は、オンライン研修を導入しても出来ることは限られてしまいます。

オンライン研修には2つのパターンがある

オンライン研修と呼ばれるものには、システムの違う2つのパターンがあります。

2つのオンライン研修
・Web会議システム
・研修サービス

それぞれ目的に合わせたオンライン研修を活用しましょう。2つのオンライン研修について、ここから具体的に解説します。

グループワークやディスカッションが可能なWeb会議システム

Web会議システムは、パソコンやスマートフォンなどのインターネットを介して、場所や時間を選ばずに社員同士のコミュニケーションがとれるツールです。
多くの遠隔拠点をオンラインでつなぎ、これまで社内で行ってきた研修を実施する場合に役立ちます。

◆こんな研修ケースにおすすめ
グループワークディスカッションも行いたい。
会議形式でチームの課題などを洗い出したい。
・社外から講師を招いて社員向けの研修を打ちたい。
◆メリット・どこからでも参加できる
・会議室を手配しないでよい
・移動や宿泊などの費用が掛からない
・録画しておけば何度でも視聴できる
◆デメリット・実習型の研修には不向き

受講者が自宅で好きな時間に繰り返し学べる研修サービス

研修サービスは、研修コンテンツを提供している会社のカリキュラムを利用してオンライン研修を受けてもらう方法です。いわゆる動画配信でのサービスであるため、受講者は自宅で自分の好きな時間に研修が受けられます。

◆こんな研修ケースにおすすめ
・同じ課題をくり返し学んでもらい知識や技術を習得させたい。
・新入社員や若手社員に業界のコンプライアンスを周知させたい。
・業界に必要なセキュリティについて全社員と共有したい。
◆メリット・受講者の都合に合わせられる
・いつでも何度でもコンテンツを使用できる
・会社は社員のスキル管理ができる
◆デメリット・実習型の研修には不向き
・受講者同士の交流がしづらい

Web会議システムを使ったオンライン研修のやり方

Web会議システムを使ったオンライン研修を導入するには、4つのステップで準備をしましょう。

1. Web会議システムの会社と契約する
2. 必要な準備を整える
3. 研修の日程を決めて連絡する
4. 資料を準備して共有する

ここから、それぞれのステップについて具体的に解説します。

1. Web会議システムの会社と契約する

Web会議システムはパソコンなどを使ったWeb通信サービスですので、システムを提供している会社と契約する必要があります
無料で利用できるサービスもありますが、接続の安定性や機能面の充実などを考えると有料での利用が確実です。

2. 必要な準備を整える

Web会議システムでオンライン研修を行うためには下記のものを準備する必要があります。

オンライン研修に必要なもの・パソコン(Web会議システムによってはインストールが必要)
・ヘッドホンセット
・USBカメラ(受講者同士の顔を見えるようにするため)
・印刷テキスト(あれば便利)
・有線ネット環境(ネットワーク環境を安定させるため推奨)

3. 研修の日程を決めて連絡する

研修を受講させたい社員にオンラインでの実施を伝え、日程も通知します。すべての受講者がWeb会議システムへのログインやサインインをしなければ参加できないため、事前に接続方法などを連絡しておきましょう。

4. 資料を準備して共有する

Web会議システムでは、必要な資料を受講者に共有することが多いので、事前にインポートしておきましょう。資料の準備ができたら、どのように画面にアップロードするのかも予めテストしておくといいですよ。

オンライン研修におすすめのWeb会議システム3選

Web会議システムでのオンライン研修を導入するなら、料金プランだけでなく「自社に必要な機能が備わっているか」もチェックしましょう。

高機能でディスカッションが自由にできる「ZOOM」

高機能なサービスでオンライン研修をサポート。パフォーマンスやエンゲージメントの向上などにおけるユーザー評価の高さからもシステム設計の充実ぶりがうかがえます。

対応できる主な機能・スマホにも対応
・チームチャット
・ドキュメント共有
・テレビ会議
・録画機能
・Gmail・slack・OneDriveなどとの連携
【おすすめポイント】
1つの通信プラットフォームで「内外の通信」「全社ミーティング」「トレーニング」に対応し、どのデバイスからでも簡単に導入できる。

ZOOM

30日間の利用が無料になるプランあり「VーSESSION」

無料プランほか、利用できる人数や機能によって料金が変わる4つのプランが特徴。代表者がユーザ登録をして対象者に招待メールを送れば、対象者はメールに記載されたURLをクリックするだけで参加できます。

対応できる主な機能・テレビ会議
・デスクトップ共有
・チャット
・ファイル転送
・ホワイトボード
・スケジュール機能
・Chrome・macOS・Firefox・Opera・Vivaldiに対応
【おすすめポイント】
申し込みから30日はスタータープランが無料で利用でき、インストールは不要で「パソコン」「カメラ」「マイク」だけを用意すれば始められる。

VーSESSION

リアルな会議室が無料で使える「BIZMEE」

面倒なインストールもシステムへの登録も不要。基本料金や初期費用など一切かからず、既存のブラウザを使って無料で利用できるWeb会議システムです。

対応できる主な機能・ホワイトボードの共有
・テレビ会議
・議事録
・Google Chrome・FireFox・Safariに対応
【おすすめポイント】
人数の制限なくシステムが利用できるが、接続の安定や高音質を求めるなら5名程度での利用がベター。

BIZMEE

研修サービスを使ったオンライン研修のやり方

研修サービスを使ったオンライン研修を始めるためには、3つのステップで準備をしましょう。

1. 自社に必要な研修サービスを導入する
2. 自社に合った研修プランをつくる
3. オンライン研修を告知し運用させる

ここから、それぞれのステップについて具体的に解説します。

1. 自社に必要な研修サービスを導入する

研修サービスには業界に特化したものから、業種を問わず利用できるマナーやビジネスコミュニケーションなどが学べるものまであります。自社に必要なコンテンツを提供している研修サービスを選び、料金システムやフォロー体制なども確認した上で導入しましょう。

2. 自社に合った研修プランをつくる

導入後は、研修サービスが提供するコンテンツを整理しながら、自社に合った研修プランをつくりましょう。研修プランの作成ポイントには、下記のようなものがあります。

研修プランのポイント・受講の選択や決定の方法は?
・受講期間や回数は?
・社内での運用の流れは?
・費用負担や受講ルールは?

3. オンライン研修を告知し運用させる

オンライン研修のプランが立ったら、対象者に告知をして実際に運用させます。オンライン研修を最大限に活用するためにも、受講可能なコンテンツを周知させたり、受講者の声を共有したりなどするとよいでしょう。

オンライン研修におすすめの研修サービス3選

オンライン研修に活用できる研修サービスはさまざまですが、「自社に必要なコンテンツが揃っているか」を見極めることが大切です。

内定者や女性の活躍にも手厚い「Biz CAMPUS Online」

豊富な研修コンテンツをストリーミング配信している研修サービスです。内定者から経営幹部まで、社内の幅広い対象者に向けたオンライン研修をサポートしています。

【おすすめポイント】
公式HPでは階層別の育成ノウハウを詳しく解説しているため、研修プランや研修スケジュールが立てやすい。

Biz CAMPUS Online

無料でオンライン研修が体験できる「GLOBIS」

若手社員から管理職までの育成に役立つコンテンツを提供。動画eラーニングほか、個人学習とリアルタイムでのディスカッションを組み合わせた最新メソッドで研修をバックアップしています。
①個人学習②ディスカッション③振り返りの3ステップで1つの事を反復していくのがこのサービスの特徴です。

【おすすめポイント】
オンライン研修を体験できるセミナーを実施しているので、導入の検討や導入後のプランニングに生かせる。

GLOBIS

IT関連カリキュラムが充実「富士通ラーニングメディア」

ネットワークの基礎やデータ分析、サイバー攻撃対策のほか、「Iot」「AI」「5G」などの最先端システムまでIT関連に特化したカリキュラムが充実。受講者には修了証が発行されるため、社員のフォローアップにも役立ちます。

【おすすめポイント】
eラーニングコースを一定期間なら定額料金で受講できたり、人気のeラーニングコースをランキングで紹介していたりと、運用側にもメリット大。

富士通ラーニングメディア

オンライン研修の効果を高めるコツは?

オンライン研修であっても、従来の研修と変わらない効果を求めたいものですよね。そこで、オンライン研修の効果を高めるためのコツを紹介しますので、ご参考にしてください。

初心者にはツールの使い方を指導する

オンライン研修に慣れていない初心者でもスムーズに参加できるよう、操作方法などの使い方を研修前に指導するようにしましょう。具体的には以下のような内容で対応するようにしてください。

・オンライン研修を受講するための接続や初期操作など
・マイクのON/OFFの切り替え方やミュート操作(Web会議システム)
・カメラのON/OFFの切り替え方(Web会議システム)
・オンライン上での資料の共有の仕方(Web会議システム)

Web会議システムは「顔出し」で行うように

Web会議システムを利用するなら、できれば「顔出し」で研修するのがよいでしょう。「音声だけ」「チャットだけ」でも可能ですが、「顔出し」することで実際の研修のような緊張感があり集中力も高まるからです。

もし、部屋を映されたくない受講者がいるなら、背景をバーチャル設定にすると解決します。背景を切り替える方法を事前に伝えておくと、受講者がストレスなく研修に参加できるでしょう。

Web会議システムのスケジュールはコンパクトに

Web会議システムの自由度が高いからといっても、スケジュール感は大切です。受講者の集中力をキープし、デジタル機器の使用による身体的な疲労を防ぐためにもコンパクトなタイムスケジュールを組みましょう。

従来の研修と同じように、休憩を挟んだり個人ワークよりもディスカッションやグループワークに重点を置いたりなど、上手くスケジュールを組むと効率のいいオンライン研修が実施できます。

Web会議システムでは必ずオペレーターをおく

オペレーターは進行の補助役として、システムに精通した人に担ってもらいましょう。

オンライン研修中に機械的なトラブルが発生しても、すぐに対処してもらうためです。初めてオンラインで催しを行う時は特にトラブルが起きがち。最低でも二人はオンライン研修の人員を確保するようにしましょう。

Web会議システムではチャットも活用する

Web会議システムによっては映像と並行してチャットによる会話もできますので、必要に応じて質問やフィードバックに活用しましょう。チャットを活用することで受講者の参加意識も高まり、従来の研修に劣らない臨場感が出せるからです。

研修サービスはプランニングを大切に

研修サービスが提供するコンテンツを効果的に利用するなら、「誰に・いつ・どの研修を受けてもらうのか」という細かなプラン設定をしましょう。

たとえば、「新入社員」という対象をしぼったら、身につけてほしいスキルや共有したい情報をピックアップ。研修効果を高めるよう、各対象者へ段階的にカリキュラムを組むことが大切です。

いずれのオンライン研修も必ずフォローを

オンライン研修であっても、受講者へのフォローは必須です。レポートの提出を受け付けたり、フィードバックを行ったり、今後の課題を検証したりなどし、受講者も研修の実施者もオンライン研修における「PDCA(計画⇒実行⇒評価⇒改善)」に取り組むとよいでしょう。

オンライン研修でスキルアップ&チームビルドを!

ここまで、本記事ではオンライン研修について2つのパターンを示しながら解説してきました。

テレワークを導入する会社が増える中、オンライン研修の価値も高まっています。ぜひ、目的に合ったオンライン研修を実施して、社員のスキルアップや社内のチームビルドに役立ててくださいね!

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