【図解】寸志の表書きや中袋、金額、自分の名前などの書き方マナー

寸志を渡すときに悩むのが、表書きや名前などの書き方ではないでしょうか。

また、寸志を渡す相手やシーンによって違いがあるのかも気になるところ。

 

この記事でわかること!
  1. 寸志の意味や寸志に代わる言葉について
  2. 寸志の書き方や入れ方のシーン別マナー
  3. 寸志を渡すときに気をつけたいマナー

このような、寸志にまつわる疑問や課題を本記事で解決しましょう!

寸志の書き方や入れ方については図解とともに紹介しますので、これからの準備にお役立てください!

寸志とは?

「寸志(すんし)」とは、文字通り「ほんの気持ち」という意味で贈られる少額の金銭や品物のことです。

ご祝儀や褒賞などよりもカジュアルなもので、「ありがとう」や「おつかれさま」といった気持ちを伝える場合に渡されます。

「寸志」を渡すシーンはいくつかありますので、いくつか紹介しておきましょう。

○例:歓送迎会や忘新年会といった会社の飲み会で、上司が幹事への「ねぎらい」や会への「カンパ」として渡す。
○例:非正規社員やアルバイト社員など正社員でない従業員に、ボーナスの代わりに「感謝のしるし」として会社から渡す。
○例:結婚式や披露宴で、受付や余興、司会などをしてくれた友人や知人、親族などへの「お礼」として渡す。
○例:講師やコンサルタント、顧客、取引先、関係団体など、社外の人への「お礼」として渡す。
○例:旅館や葬祭場、引っ越し業者など、お世話になった外部の人への「お礼」として渡す。
○例:家事や育児、学校行事を手伝ってくれた業者やスタッフなど外部の人への「お礼」として渡す。

ただし、「寸志」は目上の人から目下の人へ渡す場合に使われるものです。

お互いの立場や関係性によっては「寸志」ではなく、「御礼」や「謝礼」とするのが好ましい場合があるため注意しましょう。

寸志に代わる言葉

「寸志」のほかにも、ちょっとした気持ちを伝えたいときに使う言葉があります。

よく用いられる代表的な言葉を紹介しますので、ふさわしい言葉で相手に気持ちを伝えましょう。

○御礼(おれい)
└渡す相手を問わず使える一般的な言葉。
○謝礼(しゃれい)
└感謝を伝えるための具体的な金品をさす言葉。
○薄謝(はくしゃ)
└目下の人への「心ばかりの謝礼」とする言葉。
○謹謝(きんしゃ)
└目上の人への「心ばかりの謝礼」とする言葉。
○心ばかり(こころばかり)
└目上の方への謙遜をともなった言葉。
○松の葉(まつのは)
└渡す相手を問わず使える丁寧な言葉。

「寸志」は目上の人に金品を渡すときには使いませんので、「御礼」や「謹謝」、「心ばかり」といった言葉を使いましょう。

また、目上の人から目下の人に渡すときであっても、相手との関係性や寸志を渡す理由によっては「御礼」や「薄謝」、「松の葉」といった丁寧な言葉を使うとよいでしょう。

寸志の書き方

ここでは、寸志を包むときの基本的な書き方マナーを紹介します。

表書きのほか名前や住所、中袋の有無での分け方について解説しますので、ご参照ください。

寸志は、文字のしの袋(※弔事以外)か白無地の封筒で渡せますので、必要な物を準備しておきましょう。

書くものは毛筆や筆ペンを選び、葬儀や法事といった弔事の場合は薄墨を使うようにします。

表書き

寸志の表書きは「寸志」でかまいませんが、目上の人に渡す場合は「御礼」や「謹謝」、「こころばかり」、「松の葉」といった言葉が適切です。

寸志をはじめ、よく似た言葉を挙げながらシーン例を紹介しますので、ふさわしい表書きができるよう言葉を使い分けましょう。

○寸志(すんし)
→社内の飲み会やイベントで上司がカンパとして渡すとき。
→社内の飲み会やイベントの幹事を上司がねぎらうとき。
→葬儀や法事などの弔事で会場スタッフにお礼がしたいとき。
○御礼(おれい)
→社内の部下や上司、社外の人にお世話になったとき。
→結婚式を手伝ってくれた友人や知人、親族にお礼がしたいとき。
→地域や学校での行事を手伝ってくれた人にお礼がしたいとき。
○謝礼(しゃれい)
→講師や弁護士、コンサルタントなど外部の専門家に金品を渡すとき。
→引っ越しやペットの世話、送迎などしてくれた業者に金品を渡すとき。
○薄謝(はくしゃ)
→講師やイベントの協力者に、報酬とは別に金品を渡すとき。
→アルバイトやボランティアで手伝ってくれた相手に渡すとき。
→外部の業者や非常勤講師に本業ではないことで協力してもらったとき。
○謹謝(きんしゃ)
→社会的地位の高い人や年齢がかなり離れている目上の人に渡すとき。
→組織の代表者から支援や協力をしてくれた相手に謝意を伝えたいとき。
○心ばかり(こころばかり)
→顧客や取引先などへのお礼、お祝い、お詫びとして金品を渡すとき。
→得意客や取引先に手土産やイベント記念品として品物を渡すとき。
○松の葉(まつのは)
→会社の部下から退職する上司に心ばかりの品を渡すとき。
→年の離れた親しい目上の人に、お世話になったお礼がしたいとき。
→フォーマルな関係の相手に、現金ではなく特別な品を渡したいとき。

「寸志」が目上の人から目下の人に渡されるときの言葉であることに注意しながら、渡す相手との関係性や渡すときのシーンに合った言葉でフォーマル度を調整しましょう。

名前

寸志に自分の名前を書くかどうかは渡す相手や場面によって変わります

もし名前を書く場合は、のし袋や中袋、白無地封筒の裏面に書きましょう。

中袋がある場合は、中袋にのみ記載して、外側ののし袋には書きません。

○社内行事→書かない×
○個人への謝礼→書く○
○業者への謝礼→書く○
○地域行事→慣習による△
○団体より贈与→組織名や「○○一同」

たとえば、歓送迎会や忘新年会といった会社の飲み会で上司から渡す場合は、名前を書かないのがスマートとされています。

しかし、お世話になった相手への個人的な「お礼」であれば表書きを「御礼」や「謝礼」として名前を書くのがスタンダードです。

また、葬祭場への「謝礼」にも名前を書くのが基本ですが、謝礼を受け取っていない場合がありますので事前に確認しておきましょう。

さらに、地域のイベントや集会では、表書きとともに慣習にならい、会社や特定団体などから渡す場合は会社名や団体名などの組織名を書き添えましょう。

のし袋に名前を書くことでフォーマル度が上がるため、寸志ならではのカジュアル感と釣り合わない場合があります。

もし、どうしても表に名前を書いて渡したい金品があるなら、表書きを寸志ではなく「御礼」するとよいでしょう。

裏面

名前や住所を書くときは、のし袋や封筒の裏面左下に書きましょう。

名前と同じく、住所も渡す相手や場面によって書いたり書かなかったりします。

また、中袋がある場合は、中袋の裏面にのみ名前や住所を書きましょう。

金額

寸志は「ほんの気持ち」を表すものであり、相手に「返礼を求めない」という意味からも金額を書かないのがマナー。

金額が書いてあると受け取った相手を気遣わせることになるため、あえて金額を伏せたまま渡すのが適切です。

ただし、中袋によっては金額欄が設けられていることがありますが、その場合も空白のままでかまいません。

寸志の入れ方

ここでは、寸志の入れ方について「中袋なし」と「中袋あり」に分けて紹介します。

お札の向きは慶事と弔事で異なりますので、入れ方の違いに注意しながら包みましょう。

中袋なしの場合

寸志が5千円程度までなら、のし袋は「中袋なし」でかまいません。

○お札
└弔事以外は新札がのぞましい。
└慶事以外なら折り目のないピン札も可。
└弔事の場合は使用感の少ないもの。

お札とのし袋の表側を合わせ、お札は人物が上になるようにして入れると丁寧です。

ただし、葬儀や法事といった弔事では、白無地封筒の表側とお札の裏側を合わせます。

中袋ありの場合

寸志が一万円以上なら、のし袋は「中袋あり」のものを選びましょう。

○お札
└弔事以外は新札がのぞましい。
└慶事以外なら折り目のないピン札も可。
└弔事の場合は使用感の少ないもの。

お札とのし袋の表側を合わせ、お札は人物が上になるようにして入れると丁寧です。

ただし、葬儀や法事といった弔事では、白無地封筒の表側とお札の裏側を合わせます。

また、「ほんの気持ち」を表す寸志は、お札を1枚で渡すのが一般的です。

もし、お札を2枚以上入れる場合は、お札の向きを揃えておきましょう。

寸志の渡し方

ここでは、寸志を渡すときのマナーについて確認しておきましょう。

  • ●ベストタイミングは開始前か終了後
  • ●相手に合わせた言葉を添えて
  • ●両手で持って相手に正面を向けて

それぞれのポイントについて解説します。

ベストタイミングは開始前か終了後

どのような場面であっても、寸志を渡すときは開始前か終了後を心がけましょう。

○OKなタイミング
→飲み会や宴会では会が始まるまでの落ち着いた時間
→結婚式や披露宴では支度前や受付前の落ち着いた時間
→旅館ではチェックイン直後や部屋に案内されたとき
→講師や業者、スタッフなどへはイベント終了直後
○NGなタイミング
→幹事が受付や準備をしているとき
→会の進行途中や作業中など忙しいとき

どのようなシーンかにもよりますが、相手の負担にならないタイミングや気持ちを伝えるのにふさわしいタイミングを選ぶことが大切。

また、あまり人目につかない場所やタイミングを見計らって渡すのもポイントです。

相手に合わせた言葉を添えて

寸志を渡すときは、相手に合わせた言葉を添えて丁寧に手渡ししましょう。

よくある場面での一例を紹介しますので、ご参照ください。

○会社の飲み会
└ささやかですが、どうぞ皆さんで使ってください。
○幹事へのねぎらい
└今日はありがとうございます。ほんの気持ちです。
○手伝いへのお礼
└このたびはお世話になりました。わずかばかりですが、お納めください。

相手を気遣わせないよう、「ささやか」「ほんの」「わずかばかり」といった控えめな言葉を添えるのがポイントです。

両手で持って相手に正面を向けて

寸志を渡すときは、のし袋や封筒を両手で持ち、必ず相手に正面を向けて渡しましょう。

また、手渡しながら軽くお辞儀をすると、より丁寧な印象になります。

相手の目の前でバッグやポケットから出すのは失礼なので気をつけましょう。

まとめ

「寸志(すんし)」とは、「ほんの気持ち」という意味で贈られる少額の金銭や品物のこと。

「寸志」は目上の人から目下の人へ渡す場合に使われる言葉ですので、相手との関係性によっては「寸志」ではなく、「御礼」や「謝礼」とするのが好ましい場合があります。

○御礼(おれい)
└渡す相手を問わず使える一般的な言葉。
○謝礼(しゃれい)
└感謝を伝えるための具体的な金品をさす言葉。
○薄謝(はくしゃ)
└目下の人への「心ばかりの謝礼」とする言葉。
○謹謝(きんしゃ)
└目上の人への「心ばかりの謝礼」とする言葉。
○心ばかり(こころばかり)
└目上の方への謙遜をともなった言葉。
○松の葉(まつのは)
└渡す相手を問わず使える丁寧な言葉。

本記事では、寸志をはじめ、寸志に代わる言葉を挙げながらシーン例でふさわしい表書きを紹介しました。

ぜひ、本記事で紹介した寸志の書き方や入れ方を参考にしながら、相手に失礼のないよう渡し方のマナーもご参照ください。