新入社員の会議ノウハウまとめ|クリアすべき課題や実践ガイドなど解説

新入社員にとって会議への参加は不安やプレッシャーがつきもの

「どうすれば失敗なく参加できる?」
「会議に積極的に参加するには?」
「会議に参加するためのマナーは?」

このように、新入社員ならではの疑問や懸念事項を本記事で解決しましょう。

◆この記事でわかること

  1. 新入社員が会議でクリアすべき3つの課題
  2. 新入社員の会議参加に求められる実践ガイド
  3. 新入社員が会議に参加するときのマナー

ぜひ、新入社員のための会議ノウハウをまとめた本記事を参考にしながら、当日までの準備や心得としてご活用ください。

新入社員が会議でクリアすべき3つの課題

新入社員が会議への参加で直面する課題は3つ。新入社員ならではの「壁」をクリアすることで会議への取り組み方が向上します。

  1. まだ「新人」だからという心理的消極性
  2. 知識や経験の不足による自己評価の低さ
  3. 社員の立ち位置や関係性などの情報不足

それぞれの課題について解説しますので、新入社員であっても会議を有意義な場にできるよう対応していきましょう。

まだ「新人」だからという心理的消極性

やはり入社1年目のうちは、どのような場面でも「新人だから」と遠慮しがち。このような心理的消極性があると会議への参加意識も高まりません。

会議中の発言や質問を控えたり、議論が交わされていてもついていけなかったり。ただ会議室に座っているだけでは、いくら仕事に対する意欲があっても周囲に伝わりません。

「新人=謙虚でなければならない」というのは「会議を静観している」ということではありませんので、新人ならではの率直さや新しい視点を強みに積極的に臨みましょう。

知識や経験の不足による自己評価の低さ

入社歴が浅いと、どうしても知識不足や経験不足から自信がもてません。すると会議内容に理解が及ばず議論に加われなかったり、発言を求められても自分の意見をしっかり伝えられなかったりします。

もちろんキャリアを積まないと得られないこともありますが、「いま」の自分で取り組めることはあるはずです。たとえば会議の内容について自分なりに知見を深めておくだけでも会議への参加意識が高まります。

社員の立ち位置や関係性などの情報不足

会議では、日常の現場で交流のない社員が同席することもあります。すると、どのように接したらいいのか、こちらから挨拶すべき社員はいるのかといったようなことに戸惑うかもしれません。

既存社員の中には、それぞれの立ち位置や関係性などキャリアとともに形成されている「組織風土」のようなものがあります。したがって、身近な先輩社員に相談するなどして会議参加に必要な社内情報を事前に収集しておきましょう。

新入社員の会議参加に求められる実践ガイド

ここでは、新入社員の会議参加に求められる取り組み方を実践ガイドとして紹介します。

  • ●会議の目的を理解する
  • ●会議に必要な準備をする
  • ●会議での質問を工夫する
  • ●会議での発言を熟慮する
  • ●会議の議事録を引き受ける
  • ●会議の内容をまとめる
  • ●リモート会議に対応する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

会議の目的を理解する

まず、どのような会議であるのかを理解していないと必要な準備ができませんし、会議への参加意識も高まりません。

たとえば、予定されているのが「営業会議」だとして、販売目標を決めるのか、現状を共有するのか、戦略を練るのかなど、なにを目的にしているのかを具体的に確認することが大切です。

ここで気をつけたいのは、ただ「会議の目的を教えてください」と先輩社員にたずねるだけでは不十分。新人とはいえ会社の一員ですから、まず自分なりに考えた上で会議への積極性を示しながら質問しましょう。

一例として「この会議では部署での販売目標や広告戦略について話し合われると認識していますが、ほかにも議題に上がるテーマはありますか? また、私自身が現状や課題を発表する場もあるのでしょうか?」というように主体性をもって相談することがポイントです。

会議に必要な準備をする

会議のための準備は2つあります。まずは会議に積極的に参加するためのユーザー分析や動向調査といった自分のための準備。会議の目的やテーマに沿った準備をしておけば、会議での発言や質問がしやすくなりますし、意欲的な取り組み姿勢も伝わります。

あとは参加者に配布される資料や共有されるデータなどの準備です。参加者向けの準備は自己判断だけで進められないため、こちらから先輩社員に「なにかお手伝いできることはありますか?」と指示を仰ぐことがポイントです。

会議での質問を工夫する

会議中に質問しようと決めて参加すると会議への取り組み方が向上します。どのようなことが課題となるのか、どうすれば解決できるのかと思考力や問題解決能力も養われることでしょう。

ただし、社会人としての質問ですから「わかりません、どうすればいいですか?」というのは避けましょう。たとえば「プロジェクトの方向性は理解できたのですが、○○については○○をどうクリアすればいいのでしょうか?」というように質問の意図を明確にしつつ、問題意識をもってアドバイスをもらうようにしましょう。

質問するときは正しい姿勢で手を挙げて、自分が当てられてから行い、手短にまとめて話すのもポイントです。

会議での発言を熟慮する

会議中の発言は「発展的」「建設的」なものになるよう意識しましょう。

たとえば前言者の提案や議題に上がったテーマを否定したり批判したりするのではなく、「○○という戦略は○○には効果的だと思いますが、○○の場合は○○が懸念されますので、○○についても実施してはどうでしょうか。」という形で議論が深まるように見解を示すことが重要です。

ただ、会議への参加意欲を示したいだけのパフォーマンスにならないよう気をつけましょう。その場しのぎの知ったかぶりで発言しても意味がありませんので、自分の強みを生かしながら実質的で具体的な意見を述べることもポイントです。

会議の議事録を引き受ける

会議では、どのような議論が行われたかを記録に残すための議事録を作成します。もし担当者が決まっていないのであれば、自分から作成を引き受けてみましょう。

議事録を作成することにはメリットがあり、会議に集中できるほかテーマへの理解が深まり、慣れてくると会議での要点が上手につかめるようになります。また、先輩社員の名前と顔が早く覚えられるという利点もあるでしょう。

会議の議事録は以下のような内容でまとめましょう。

・会議名
・日時と開催場所
・会議の参加者
・議事録の作成者
・議題や協議項目
・会議での決定事項とその経緯
・今後の課題や実施目標
・次の会議日程など

会議の内容をまとめる

場合によっては会議レポートの提出を求められることもありますが、自分のための振り返りとしても会議内容のまとめをしましょう。

たとえば会議中にとったノートを見返しながら「理解できていないこと」を改めて確認したり、全体の決定事項に対して自分個人がやるべき課題を見つけたり。会議中に気づけなかったことが後になってわかることもよくあるからです。

また、会議で話し合われたことが自分の業務や実際の現場に生かされているのか日常的に検証していくことも大切なポイントです。

リモート会議に対応する

もしリモート会議に参加することになったら、しっかりと対応できるよう準備しておきましょう。デバイスのスペックや通信環境によっては画面がフリーズしたりフレーム落ちで表示されなくなったりしますので事前チェックがマスト。

いくつかリモート対応のポイントを挙げますので、ご参照ください。

・手持ちのデバイスで問題なく対応できるかチェックする。
・オンライン会議室への入室ができるか事前に確認する。
・オンラインであっても服装や身だしなみに気を使う。
・生活感が出ないよう壁紙を設定するか背景をぼかす。
・カメラのON/OFFの方法やタイミングを確認しておく。
・自分が発言しないときはマイクをOFFにする。
・発言するときのタイミングやルールを確認しておく。

新入社員が会議に参加するときのマナー

新入社員にとっては会議中の取り組み方だけでなく、会議に参加する上でのマナーも気をつけたいところ。

ここでは、新入社員として失礼のないよう注意すべきマナーについて確認しておきましょう。

 

●身だしなみ ・当日の出勤前に衣服のシワや汚れなどがないかチェックする。
・会議の前に鏡で髪や口元、服装などの清潔感をチェックする。
●持ち物 ・ノートPCやタブレットなどが持ち込み可能か確認する。
・録音や録画、撮影をしてもいいか確認する。
●時間厳守 ・開始5分前には会議室に到着しておく。
・遅刻しないよう会議室の場所を確認しておく。
●席次 ・席が決められている場合は指定の場所に着席する。
・指定がない場合は上座と下座を見極めて「下座」に座る。
※上座=出入口から最も遠い席、下座=出入口に最も近い席
※議長席やホワイトボードがある場合は最も近い席が上座
●会場設営 ・会議用のレイアウトに机やイスを並べる。
・プロジェクターやスクリーンなどを設置する。
・席次が決まっている場合は席札や席次表を用意する。
●会議中 ・携帯電話は音がならないよう設定しておく。
・頬杖や足組み、貧乏ゆすりなどせず姿勢を正す。

たとえば席次や会場設営など、自分の判断だけで対応できないこともあります。新入社員だからと自己判断で先回りしすぎず、わからないことは先輩社員に確認しながら自分に求められていることに注力しましょう。

まとめ

新入社員にとって会議に不安やプレッシャーがあるのは、新入社員ならではの懸念事項があるから。

  1. まだ「新人」だからという心理的消極性
  2. 知識や経験の不足による自己評価の低さ
  3. 社員の立ち位置や関係性などの情報不足

しなしながら、この「壁」を乗り越えるチャンスも会議にはあります。

新入社員であるという立場をネガティブにとらえず、むしろ新人だからこその率直な意見や新しい視点での取り組みを「強み」にして会議に積極的に参加しましょう。

本記事では、新入社員の実践ガイドとして会議参加に求められるテーマやポイントについて解説しました。

  • ●会議の目的を理解する。
  • ●会議に必要な準備をする。
  • ●会議での質問を工夫する。
  • ●会議での発言を熟慮する。
  • ●会議の議事録を引き受ける。
  • ●会議の内容をまとめる。
  • ●リモート会議に対応する。

また、新人であっても失礼のないよう、会議に参加する上での大切なマナーについても紹介しました。ぜひ、本記事を参考にしながら、会議が有意義な場となるようお役立てください。

尚、会議に関連した別の記事もありますので、よければ合わせてお読みください。

【図解】会議室の席次マナー|上座・下座の位置をパターン別で解説