決起会を開催するにあたり、主催者はどのようなことを心がければよいのでしょうか。
「決起会ってなに?『飲み会』との違いは?」
「決起会では、どのようなことを行うの?」
「決起会の開催に必要な準備や成功のコツは?」
このように、決起会にまつわる疑問や課題を本記事で解決しましょう。
◆この記事でわかること
- 決起会の意味と目的
- 決起会の流れと注意ポイント
- 決起会を成功させるポイント
ぜひ、本記事をご活用いただき、これからの企画や準備にお役立てください!
決起会とは?
決起会とは、新プロジェクトや新規事業の始動にあたり、関係者全員で目標やビジョン、行動指針などのベクトルをそろえる集会です。いわゆる「キックオフミーティング」も同じ意味のイベント。
決起会では、関係者の顔合わせも兼ねてチーム全体でのコミュニケーションを図ったり、飲食をともにしながらチーム内での交流を深めたりします。
いつもの飲み会との違いは?

決起会を開催する目的
決起会を開催する主な目的は3つです。
- メンバーの士気を高める
- チームワークを強化する
- 目標や方向性を共有する
それぞれの目的について見ていきましょう。
メンバーの士気を高める
新しく始まるプロジェクトの成功に向け、メンバーの士気を高めるのは決起会の根幹。プロジェクトが成功した先にもたらされる具体的な成果や名誉、社会的意義といったビジョンをかかげ、メンバーのモチベーションを高めることがねらいです。
チームワークを強化する
プロジェクトを成功させるまでの取り組みにおいて、チーム内の一体感や信頼関係は必須です。決起会では、メンバー同士の交流や意見交換、相互理解などを促進しながらチームワークを強化します。
目標や方向性を共有する
プロジェクトの成功をゴールとするなら、決起会はスタート地点でのウォーミングアップのようなもの。ゴールに向かってチーム全体でベクトルをそろえるため、メンバー全員が目標や方向性を共有することが求められます。
決起会の流れとポイント
ここでは、よくある決起会の流れにもとづいてポイントを解説します。
- 開会宣言
- 開会の挨拶
- メンバー自己紹介
- 質疑応答
- 乾杯の挨拶
- 食事・歓談・余興
- 締めの挨拶
- 閉会宣言
開会宣言
開会宣言は、司会者や運営スタッフなどが行います。少人数であれば開会の挨拶とともに代表者が行ってもかまいませんが、大人数の場合は開会の挨拶者の紹介を兼ねて代表者以外が行う方がメリハリがつくでしょう。
開会の挨拶
開会の挨拶は、決起会の主催者やプロジェクトリーダーなどの代表者が行います。挨拶では、決起会の目的やプロジェクトへの意気込みなどを端的にまとめ、参加してくれたメンバーを鼓舞することが大切です。
メンバー自己紹介
決起会ではメンバー同士が初対面というケースもありますから、顔合わせを兼ねてメンバー全員で自己紹介をします。メンバーの緊張をほぐしたり、会場の雰囲気をなごませたりするため、ゲーム要素を取り入れたアイスブレイクにしてもよいでしょう。
質疑応答
決起会当日の質疑応答をスムーズにするため、前日までに新プロジェクトに関する概要や資料を共有しておきます。もし、所要時間の中でまとまらない場合は、翌日以降に担当者が個別で対応しましょう。
乾杯の挨拶
飲食をともなう決起会を行うのであれば、乾杯の挨拶で盛り上げます。少人数であれば司会者や代表者が行ってもかまいませんが、大人数の場合は参加者の中で3番目の立場の人が行うのが一般的です。
食事・歓談・余興
決起会での食事や歓談はメンバー同士で親睦を深めるための時間。ゲームやパフォーマンスなどの余興を取り入れる場合は、食事開始から20分ほど経ったタイミングがベストです。
締めの挨拶
締めの挨拶には、参加へのお礼やメンバーへの感謝、決起会の感想、プロジェクトへの意気込みなどを盛り込みます。少人数であれば司会者や代表者が行ってもかまいませんが、大人数の場合は参加者の中で2番目の立場の人が行うのが一般的です。
閉会宣言
閉会宣言は、司会者や運営スタッフなどが行います。少人数であれば締めの挨拶とともに代表者が行ってもかまいませんが、大人数の場合は代表者以外が行う方が締まりがよくなるでしょう。
尚、決起会での挨拶例文や司会進行については、参考になる関連記事がありますので、よければ合わせてお読みください。
決起会の開催に必要な準備
決起会を意義深いものにするため、ここでは開催当日までの準備を確認しておきましょう。
- ●概要の決定
- ●日時の決定
- ●会場の選定
- ●企画の立案
- ●関係者へ案内
- ●運営の役割分担
- ●当日の進行
それぞれの準備についてポイントを解説します。
概要の決定
決起会の目的に沿って、どのような流れやプログラムにするのか概要を決定しましょう。決定事項をまとめて関係者への案内に記載しておくと、参加者が自主的に必要な準備を整えられますし、参加者のモチベーションアップにもつながります。
日時の決定
決起会の日時は、関係者が参加しやすい曜日や時間帯を考えながら決定します。大人数の場合は、日程調整ツールを活用して参加者の希望を確認しながら開催日時の候補をしぼっていってもよいでしょう。
会場の選定
たとえば、社内の会議室や多目的ルームを使用する場合は空き状況を確認する必要があります。また、飲食のために途中で会場を移動するのであれば、飲食店の予約も必須です。
あるいは、顔合わせから飲食までを通して社外の会場で行うなら、会場使用料や利用規約、必要な備品などについても確認しながら検討しましょう。
企画の立案
もし、コミュニケーションの促進やチームビルディングを図るのがねらいであれば、ゲームやグループワークなどのレクリエーションを企画するとよいでしょう。決起会が盛り上がるようなプログラムを取り入れて、チームでのリレーションシップを向上させましょう。
関係者へ案内
決起会の詳細が決まったら、関係者へ案内しましょう。
社内の相手であれば、メールやチャットなど通常通りの方法で連絡します。取引先など社外の人を招く場合は、事前に告知した上で丁寧なビジネスメールか書面の案内状を送付するのがマナーです。
案内メールの記載例
○宛名
○差出人
○案内文
○概要
○出欠確認
○署名
もし、服装規定があるなら、「スーツ」「ビジネスカジュアル」などと具体的に記載しましょう。
案内メールの例文
○○プロジェクト決起会のご案内(件名) 社員各位 営業部の山田太郎です。 このたび、○○プロジェクトの始動に向けて決起会を開催する運びとなりました。 ご多忙のこととは存じますが、ぜひ、ご参加くださいますようお願いいたします。 《概要》 出欠については〇月〇日までに当アドレス宛でお願いいたします。 署名 |
運営の役割分担
決起会をスムーズに運営するため、運営スタッフで役割分担をしましょう。
役割分担の一例
・挨拶者
・案内と出欠管理
・当日のプレゼン
・質疑応答担当
・機材オペレーション
当日の進行
決起会当日はスマートに進行できるよう、司会者はプログラムに沿った台本を用意しておきましょう。また、運営スタッフ全員で当日の進行表を共有しておくのもポイントです。
決起会を成功させるポイント
せっかく決起会を開催するのであれば、成功させるためのポイントを押さえておきましょう。
- ●メンバーに決起会の趣旨を明確に伝える
- ●メンバー同士のコミュニケーションを促進する
- ●当日のタイムスケジュール厳守で進める
それぞれのポイントについて解説します。
メンバーに決起会の趣旨を明確に伝える
いつもの飲み会との差別化を図るためにも、メンバーには決起会の趣旨を明確に伝えましょう。たとえば、プロジェクト発足の根拠や経緯のほか、なぜこのメンバーが招集されたのか、決起会の前と後でチームにどのような変化をもたらしたいのかなどを具体的に示します。
メンバーが「このプロジェクトの意義はなにか」「なぜ自分が関わるのか」「どのようなポジションで、どのように取り組めばいいのか」といったことを理解できると、メンバーのモチベーションアップはもちろん、チーム全体のパフォーマンス向上にもつながるからです。
メンバー同士のコミュニケーションを促進する
いつもの飲み会のように食事や歓談をするだけでも交流は図れますが、決起会ならではのプログラムでコミュニケーションを促進することも有効です。
たとえば、自己紹介をクイズ形式にしたり、グループワークでお互いの共通点や強みを発掘し合ったり、LINEを使った早打ちをリレーゲームにしたりなど、工夫次第でいくらでもコミュニケーションが活性化します。
当日のタイムスケジュール厳守で進める
ただダラダラと食べて飲んで喋っているだけでは決起会を開催する意味がありません。しっかりと当日のスケジュールを決め、開会から閉会までの時間配分に沿った進行をしましょう。
特に、飲食や余興をともなう場合は緊張がほぐれてグダグダになりがちですので、司会者やプロジェクトリーダーがメリハリのある進行をすることが大切です。
まとめ
決起会とは、新プロジェクトや新規事業の始動にあたり、関係者全員で目標やビジョン、行動指針などのベクトルをそろえる集会です。
関係者の顔合わせも兼ねてコミュニケーションを図ったり、飲食をともにしながら交流を深めたりします。
ここで、決起会の目的をおさらいしておきましょう。
- メンバーの士気を高める
- チームワークを強化する
- 目標や方向性を共有する
どのような決起会にするか、目的に合わせて流れやプログラムを考えるのも大切なポイントです。
本記事では、決起会の開催に向けた準備や決起会を成功させるポイントについても紹介しました。
ぜひ、本記事を参考にしながら、これからの企画や準備にお役立てください。