内定式に出席した後で気になるのが、お礼メールを送るかどうかではないでしょうか。
入社前とはいえ、いずれ入社を予定している会社ですから失礼のないように対応したいものです。
◆この記事でわかること
- 内定式のお礼メールを送った先輩の割合
- 内定式のお礼メールを送る相手やマナー
- 内定式のお礼メールの書き方と「相手別」例文
また、内定式のお礼メールに関する疑問(FAQ)もまとめていますので、お礼メールにまつわる課題を解決しましょう。
ぜひ、本記事をご活用いただき、内定式後のお礼メールの作成や送信時のマナーにお役立てください。
内定式のお礼メールは必要? 送らないと失礼?
内定式後にお礼メールを送るべきか迷ったときの判断材料として、お礼メールを送った先輩と送らなかった先輩の比率を参考にするのもひとつの対策です。
リクナビが運営する就活準備ガイドによると、お礼メールを送った先輩は52.3%だったというデータがあります。
お礼メールは必ず送らなければならないものではありませんが、いずれ入社する予定の会社という前提で考えれば、入社前からビジネスマナーに沿った対応をするのは好ましいことです。
参考:リクナビ 就活準備ガイド
内定式のお礼メールは「誰」に送ればいいの?
内定式後にお礼メールを送るとしても、誰に送ればいいのか悩むかもしれません。
ここでは、内定式のお礼メールを送るべき対象者について確認していきましょう。
それぞれの対象者について、お礼メールを送るときのポイントを紹介します。
内定式の案内をくれた「人事担当者」
人事担当者は、内定式の案内や準備をはじめ、就活全般において就活生と関わってくれる相手です。
学生と会社の間で、新卒者の内定や入社に向けてきめ細かく対応してくれる重要な存在ですから、さまざまなサポートへのお礼をしたい相手といえます。
就職活動中にお世話になった「先輩社員」
内定式への出席を問わず、OB・OG訪問やインターンシップ、座談会などでお世話になった先輩社員も、内定の報告を兼ねてお礼をしたい相手です。
就職活動中に関わっている先輩社員とは、入社後も研修や通常業務で関わる可能性が高いため、入社前からコミュニケーションを取っておくのは無駄ではありません。
内定式で初めて知り合った「先輩社員」
内定式では、先輩社員を紹介されたり、先輩社員との懇親会や座談会が設けられたりする場合があります。
したがって、内定式で初めて知り合った先輩社員へのお礼メールは、入社に向けて改めて相手との関係性を強化するメリットもあるでしょう。
内定式で接した社長や役員など「重役」
内定式で社長や役員などの重役と接した場合は、内定式の開催や内定式への招待に対してお礼をするのが望ましいでしょう。
やはり内定式の主催者ですし、入社後は社員として直接・間接的にお世話になる相手だからです。
また、内定式で伝えられなかった感想や決意を改めて言葉にすることで、相手の印象にも残りやすくなります。
内定式のお礼メールの書き方&相手別の例文
内定式のお礼メールは、基本的な構成に沿ってまとめながら作成しましょう。
お礼メールの基本構成
- 件名
- 宛名
- 冒頭の挨拶
- 自己紹介
- お礼の言葉
- 内定式の感想
- 今後への意欲
- 締めくくりの挨拶
- 署名
ここからは、お礼メールの例文を基本構成に沿って相手別に紹介しますので、これからの作成にご活用ください。
内定式の案内をくれた「人事担当者」へのメール例文
件名:内定式のお礼(○○大学・□□太郎)
株式会社○○ 人事部 △△様
お世話になっております。
○○大学□□学部の□□太郎と申します。
このたびは内定式のご案内から運営に至るまで、私たち内定者のためにご配慮をいただき、誠にありがとうございました。
内定式では、会社の方針や今後の研修スケジュールを伺い、入社に向けた意欲が一層高まりました。
加えて、同期の仲間や先輩の皆さまと交流する機会も得られ、入社への期待と責任を強く感じております。
今後は入社までに必要な準備を怠らず、一日でも早く会社に貢献できるよう励んでまいります。
今後も引き続き、ご指導を賜りますようお願いいたします。
失礼とは存じますが、略儀ながらメールにてお礼を申し上げます。
***********
○○大学□□学部△△学科
□□ 太郎
電話:090-xxxx-xxxx
mail:mail@XXXX
***********
*宛名は「会社名、部署名、相手の氏名(○○様)」と書く。
*相手が話してくれた内容や内定式でのエピソードに触れる。
*今後への意欲や締めの挨拶でメールを締めくくる。
*署名には「氏名、大学・学部・学科、連絡先」を記載。
お世話になったOB・OGの「先輩社員」へのメール例文
件名:内定式のご報告と○○へのお礼(○○大学・□□太郎)
株式会社○○ ○○部 △△様
お世話になっております。
○○大学□□学部の□□太郎と申します。
本日、本社にて、ご案内いただた内定式に出席させていただきました。
△△様とはお目にかかれませんでしたが、○○では手厚くサポートいただきましたこと、誠にありがとうございました。
△△様から伺った入社時のご経験や日々の業務のやりがいについて改めて振り返る機会となり、入社後の具体的なイメージを持つことができました。
入社後は、△△様をはじめ、先輩方の背中を追いながら努力を重ね、一日も早くお役に立てるよう励んでまいります。
入社までに必要な準備を整えてまいりますので、今後ともご指導を賜りますようお願いいたします。
失礼とは存じますが、略儀ながらメールにてお礼を申し上げます。
***********
○○大学□□学部△△学科
□□ 太郎
電話:090-xxxx-xxxx
mail:mail@XXXX
***********
*宛名は「会社名、部署名、相手の氏名(○○様)」と書く。
*相手が話してくれた内容や内定式でのエピソードに触れる。
*今後への意欲や締めの挨拶でメールを締めくくる。
*署名には「氏名、大学・学部・学科、連絡先」を記載。
内定式で初めて知り合った「先輩社員」へのメール例文
件名:内定式でのご説明へのお礼(○○大学・□□太郎)
株式会社○○ 人事部 △△様
お世話になっております。
○○大学□□学部の□□太郎と申します。
先日の内定式では、こちらの質問に懇切丁寧にご対応いただき、誠にありがとうございました。
業務内容や社内の雰囲気について伺えましたことで、入社後のイメージをより具体的に描けました。
また、「○○○○」とのアドバイスをいただき、大変励みになりました。
いただいたご助言を仕事で生かせますよう、入社までに必要な準備を進めてまいります。
入社後は改めてご指導を仰げればと課題を見つけて取り組みますので、どうぞよろしくお願いいたします。
失礼とは存じますが、略儀ながらメールにてお礼を申し上げます。
***********
○○大学□□学部△△学科
□□ 太郎
電話:090-xxxx-xxxx
mail:mail@XXXX
***********
*宛名は「会社名、部署名、相手の氏名(○○様)」と書く。
*相手が話してくれた内容や内定式でのエピソードに触れる。
*今後への意欲や締めの挨拶でメールを締めくくる。
*署名には「氏名、大学・学部・学科、連絡先」を記載。
内定式で接した社長や役員など「重役」へのメール例文
件名:内定式への御礼(○○大学・□□太郎)
株式会社○○ 代表取締役社長 ○○ ○○様
お世話になっております。
○○大学□□学部の□□太郎と申します。
このたびは、私たち内定者のために内定式をご開催いただき、誠にありがとうございました。
また、内定式に際しまして、ご祝辞や激励の言葉を賜りましたことも心から感謝申し上げます。
社長のお言葉の中で「○○○○」というお話が大変心に響き、社会人としての責任を強く自覚いたしました。
今後は入社までの残された時間を大切にし、入社後に必要な知識と心構えを磨いてまいります。
一日も早くお役に立てるよう努力いたしますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどお願いいたします。
失礼とは存じますが、略儀ながらメールにてお礼を申し上げます。
***********
○○大学□□学部△△学科
□□ 太郎
電話:090-xxxx-xxxx
mail:mail@XXXX
***********
*宛名は「会社名、部署名、相手の氏名(○○様)」と書く。
*相手が話してくれた内容や内定式でのエピソードに触れる。
*今後への意欲や締めの挨拶でメールを締めくくる。
*署名には「氏名、大学・学部・学科、連絡先」を記載。
内定式のお礼メールで気をつけたいマナー
内定式のお礼メールでは、相手に失礼のないようマナーにも気をつけましょう。
- ●お礼メールは当日か翌日までに送る
- ●相手の敬称・宛名を正しく書くこと
- ●誤字・脱字がないようチェックする
- ●リスク回避のためテキスト形式で送る
- ●アドレス入力の誤りや複数送信は厳禁
それぞれのマナーについてポイントを解説します。
お礼メールは当日か翌日までに送る
お礼メールは時間が経ちすぎると、お礼の気持ちが伝わりにくくなるほか、お礼をされた相手の気持ちも薄れてしまうため「できるだけ早く」が基本です。
したがって、お礼メールを送るときは、できれば当日中、あるいは遅くとも翌日までに送信しましょう。
相手の敬称・宛名を正しく書くこと
ビジネスメールに慣れていないと、相手の敬称・宛名の書き方を間違ってしまうことがあります。
たとえば、「株式会社◯◯ 御中」「◯◯部 ◯◯様」など、特に「御中」と「様」の使い分けに注意しましょう。
「様」社長や先輩社員などの個人宛
相手の敬称・宛名の正しい書き方は「会社名 部署名 役職名 氏名 様」という形式です。
「営業部長様」と役職名に「様」を付けるのは二重敬語になるため避けましょう。
誤字・脱字がないようチェックする
せっかくのお礼メールでも、誤字や脱字があれば印象を下げてしまいます。
会社名や相手の役職、氏名における間違いはもってのほかですし、本文においても誤りがないか注意しましょう。
自分で読み返すだけでなく、メールの校正機能や校正ツールなどを使ってダブルチェックすることもポイントです。
リスク回避のためテキスト形式で送る
お礼メールは、文字化けやレイアウト崩れのリスクを避けるためテキスト形式で送りましょう。
また、書式設定ではデータ容量が大きくなって読み込みに時間がかかったり、HTMLメールだとスパムやウイルスへの危惧から受信拒否や迷惑メールに振り分けられたりするリスクもあるためです。
アドレス入力の誤りや複数送信は厳禁
アドレスの誤りはもちろん、「CC」「BCC」での複数送信も厳禁です。
お礼メールのアドレスを間違えないよう何度も確認し、必ず個別に送信しましょう。
また、メール作成途中での誤送信を防ぐため、アドレスをメール作成後に入力するのもポイントです。
内定式のお礼メールに関する疑問(FAQ)
内定式のお礼メールで失敗しないよう、ここでは、よくある疑問を解決しておきましょう。
- Q. お礼メールは送らないと不利になる?
- Q. お礼はメールでなく手紙でもよい?
- Q. お礼をLINEやSNSで行うのはあり?
- Q. 相手から返信が来た場合はどうする?
それぞれ簡潔に回答として紹介します。
お礼メールは送らないと不利になる?
お礼メールを送らないからといって、内定者としての評価が下がるわけではありません。
しかし、いずれ入社を予定している会社ですから、入社前のマナーとして対応しておくと好印象です。
お礼はメールでなく手紙でもよい?
お礼メールより手紙の方が丁寧な印象ではありますが、相手に届くまでに時間がかかるため、早めのタイミングを考えると不向きです。
まずは内定式の当日か翌日までの早めのタイミングでお礼を伝えるのが基本。
特別な感謝を伝えたい相手がいる場合は、お礼メールを送った後に改めて手紙を送るとよいでしょう。
お礼をLINEやSNSで行うのはあり?
たとえ相手のアカウントを知っていても、お礼メールはLINEやSNSで送らないようにしましょう。
内定者とはいえ、入社予定の会社に対してビジネスマナーで接するのが基本ですから、必ずテキスト形式のメールで送りましょう。
相手から返信が来た場合はどうする?
もし、お礼メールの相手から返信が来た場合は、「ご返信ありがとうございます。入社に向けて準備を進めてまいります。」など、簡潔でいいので返信をしましょう。
あまり長々と返すのも、何度もやり取りするのも相手の負担になるため、1〜2往復で区切るようにするのが好ましいマナーです。
まとめ
内定式後にお礼メールを「送った」ことのある先輩は52.3%というデータがありますから、お礼メールを送るべきかの判断材料として参考にしてみてはどうでしょうか。
もちろん、お礼メールは必ず送らなければならないものではありませんが、入社前からビジネスマナーに沿って対応するのは好ましいことです。
お礼メールを送るときの相手としては、一般的に以下の方々が対象となります。
- ●内定式の案内をくれた「人事担当者」
- ●お世話になったOB・OGの「先輩社員」
- ●内定式で初めて知り合った「先輩社員」
- ●内定式で接した社長や役員など「重役」
また、お礼メールは基本構成に沿って書くとスムーズに作成できます。
- 件名
- 宛名
- 冒頭の挨拶
- 自己紹介
- お礼の言葉
- 内定式の感想
- 今後への意欲
- 締めくくりの挨拶
- 署名
本記事では、お礼メールの例文を相手別で紹介するほか、内定式のお礼メールに関する疑問やマナーについてもまとめました。
ぜひ、本記事を参考にしながら、入社を予定している会社に失礼のないよう、お礼メールの作成や送信時のチェックにお役立てください。
尚、内定式までに役立つ関連記事もありますので、よければ合わせてご参照ください。