懇親会幹事の仕事と進め方|事前準備から当日の司会進行までの段取り

懇親会の幹事に任命されたは良いものの、何から始めれば良いのか、何の仕事をやらなくてはならないのかわからない方も多いかと思います。

そこで本記事ではそんな懇親会の幹事さん向けに、やるべき仕事とその進め方についてご紹介いたします。

この記事を読みながら仕事を進めていけば、懇親会を開けるようになります。最後までご覧ください。

懇親会の幹事がやることは?

懇親会の幹事がやることは、大きく分けて準備・当日の進行・アフターフォローの3つです。
つまり、懇親会の開催が決まって幹事に任命された瞬間から、懇親会後の数日まで幹事として務めます。

懇親会がスムーズに運ぶよう、懇親会の参加者が楽しめるよう、とにかく懇親会を盛況に導くためのプロデューサーが幹事です。
したがって、懇親会の規模にかかわらず、入念な下準備と企画力が求められます。

懇親会の当日までに必要な仕事とその流れ

ここでは、懇親会当日までに必要な準備について、順を追って紹介します。各項目でポイントも解説しますので、ご参考ください。

日程を決める

日程は対象者数人にヒアリングをした後、幹事の判断で決めてしまいましょう。できるだけ多くの人に参加してもらおうと、対象者全員の予定を合わせていたら日程は決まりません。
ただし、ポイントは押さえます。たとえば、忙しい月末・月初は避けるのがベターです。

また、夜に開催する予定なら、週明けよりも週末がいいでしょう。もし社長などの重役が出席する予定なら、重役の予定に合わせて絞り込むことも大切。

そして対象者が少人数なら1~2週間後でも問題なく開催できるかもしれませんが、数十名規模やそれ以上であれば、1カ月程の余裕をもって日程を決めます。

場所を決める

懇親会の趣旨や規模によって、最適な場所を決めましょう。会場ごとにポイントを紹介しますので、ご参考ください。

◆居酒屋・レストラン
・数名~20名程度の懇親会向き。
・飲み放題や食べ放題などあり予算が立てやすい。
・店舗によっては個室があったり、貸し切りができたりする。
・チェーン店なら駅近に多くて便利。

◆ホテル・宴会対応可の結婚式場
・20名以上の懇親会向き。
・予算の相談ができ、見積もりしてもらえる。
・送迎してもらえるケースもある。
・設備が充実していて、専門スタッフのサポートもある。

◆料理旅館・オーベルジュ
・宿泊型の懇親会向き。
・大型の施設ならカラオケルームも併設されている。
・送迎してもらえることが多い。

料理を決める

料理は、懇親会の成功を占う重要なポイントです。ただし、全員の希望を叶えるのは無理なので、アンケートをとるなどして平等に決めましょう。たとえば「和食・中華・創作料理・イタリアン・エスニック」などジャンルをたくさん提示し、複数回答OKにすると人気料理がわかりやすいです。

また、「コース・単品・大皿・鍋」など料理のスタイルを決めるのも大切です。コースは1人ずつ揃った料理が同じタイミングで出てきますが、料理が選べないのが難点。単品は各自の好きなものを頼めますが、予算が立てにくいです。

大皿は豪華ですが、取り分けが面倒。鍋は熱々で食べれますが、メンバー構成によっては気をつかいます。それぞれのメリット・デメリットを考え、参加者の「おいしい」「楽しい」を叶えましょう。

飲み物を決める

料理と一緒に、飲み物についても対象者にアンケートを取りましょう。人気の飲み物がわかったら、お店選びの基準にもなるからです。たとえばアルコールを飲む人が圧倒的に少ない場合、全員一律の飲み放題にすると割高になることがあります。

飲み放題のプランとルールを十分確認し、ドリンクの種類や料金を見極めるのが重要です。また、女性が多い場合、ソフトドリンクやカクテルの種類が豊富なお店が喜ばれます。お店ごとの特徴を比較し、お店やプランのベストチョイスをしましょう。

予約の際に詳細を確認する

会場を予約する際は、料理や予算以外についても細かく確認しておきましょう。
公式サイトやフリーペーパーの情報だけではわからない事項がたくさんあるからです。
いくつかの例を以下のとおり紹介します。

・滞在可能時間の制限
・食べ放題
・飲み放題の内容
・テーブルが動かせるか
・人数変更が可能な期限
・キャンセルが可能な期限
・キャンセル料金について
・開始時間の変更や延長について

お金の扱いを決めておく

◆必要に応じて参加費を事前に徴収する

当日参加費を徴収するとなると、清算時に混乱することがあります。落ち着いた場所で計算ができず金額が合わなかったり、釣り銭が足りなかったりなどのトラブルが発生するからです。

特に参加者が多い場合は事前徴収制にして、後から会計報告書を渡したり、釣り銭の返金をするようにしましょう。

◆当日の参加費徴収は釣り銭が出ないように頼む

参加費を会場で当日に徴収する場合、できるだけ釣り銭が出ないよう協力してもらいましょう。案内の際に伝えておくと、たいてい丁度で用意してもらえます。

また、多めに徴収しておき、後から清算して返金するという形なら、当日の店への支払いもスムーズです。

◆当日の追加徴収に備えて小銭を用意しておく

当日、追加の注文で予算オーバーすることがあります。その場合は追加徴収をしますが、店に両替は頼めないので必ず小銭を用意しておきましょう。

幹事の財布から出さないよう、事前徴収した参加費を両替しておくといいです。銀行によって規定は異なりますが、両替機を使えば制限内なら無料で両替ができます。

懇親会を盛り上げるための準備

懇親会は楽しんでもらうためのイベントなので、会そのものを盛り上げるための準備が必要です。懇親会の成功に影響する大切なポイントをいくつか紹介しますので、ご参考ください。

席の決め方を考える

席をあらかじめ決めるか、当日決めるか、席の決め方について考えましょう。当日、会場で「好きなお席にどうぞ」と誘導すると、なかなか着席が完了しないからです。席を事前に決めるなら、重役が出席する場合は入り口から遠い「上座」に座ってもらう配慮も必要。

同年代で固まれるようにするのも、歓談を弾ませるという点では気遣いになります。もし仲が悪い人がいれば席を離さなければいけませんし、禁煙者と喫煙者を同席させるのも避けたいところです。

懇親会らしくするなら、くじ引きがおすすめ。テーブルだけが決まるようにして、席は自由に選べるようにするのもひとつです。

二次会場所の候補を絞る

懇親会後、二次会に流れることを想定し、いくつか候補を絞っておきましょう。当日でなければ参加人数が決まらないので、懇親会が終わるタイミングで予約を入れるようにするためです。懇親会の会場から比較的近い場所にある店を2~3軒探し、リスト化しておくといいですよ。

ちなみに懇親会の二次会場所として選ばれるのは、ダントツでカラオケです。お酒も入っていますし、懇親会で打ち解けているからかもしれません。また、朝の3時~5時まで開いている居酒屋も人気。時間を気にせず過ごせるからかもしれませんが、適当な時間に切り上げるのも幹事の大切な仕事です。

企画を考える

懇親会を盛り上げる出し物や余興などを企画し、参加者に楽しんでもらいましょう。とはいえ、どこでも騒げばいいというわけではありません。会場の規模や密室性などの条件に合う内容が求められます。また、参加人数に合う楽しみ方もポイントです。

懇親会でおすすめな企画はゲーム。参加者の練習なしでもぶっつけ本番で楽しめますし、種類が豊富で少人数から大人数まで盛り上がれるからです。賞品の争奪戦にすると、参加者の本気度も上がりますよ。

挨拶をお願いする

懇親会の冒頭では、代表者の挨拶や乾杯の挨拶をするのが一般的です。懇親会の趣旨に沿って、適任者に挨拶を依頼をしましょう。どの挨拶を誰に頼むかについては、以下を参考にしてください。

・開会の挨拶……司会者(幹事)
・始めの挨拶……立場が1番高い人
・乾杯の挨拶……立場が3番目に高い人
・中締めの挨拶……司会者(幹事)
・締めの挨拶……立場が2番目に高い人

懇親会の準備に必要な事務作業

懇親会の準備には、いくつかの事務作業も発生します。幹事と運営スタッフが必要な情報を共有したり、参加者に懇親会の詳細を伝えたりするのに役立ちますので、ご参考ください。

プログラムを作る

懇親会当日、進行がスムーズに行くよう全体のプログラムを作りましょう。一般的なプログラムを紹介しますので、ご参考ください。

◆プログラム例

・開会宣言
・代表者の挨拶
・乾杯の挨拶
・会食・歓談
・余興
・中締めの挨拶
・閉会の挨拶

プログラムの流れだけでなく、それぞれの項目で「誰に」という割り当ても決めておく必要があります。また、幹事が司会も兼ねるのか、司会を別の人にお願いするのかも決めましょう。そして各項目で幹事側が何をするのか、タイムスケジュールなども書き込み、後で台本として仕上げると便利です。

リストを作成する

リストを作成しておくと、出欠が一目瞭然でわかりますし、当日の受付もしやすいです。また、参加費を徴収する際にも役立ちます。参加人数が多い場合は、必須で準備しておきましょう。役割分担する場合は、コピーをして活用すると便利ですよ。

案内状を出す

懇親会の日程や予定が決まったら、対象者へ案内状を出しましょう。文書で作成したものがベストですが、社内懇親会ならメールでもかまいません。以下に案内状の例文を紹介しますので、ご参考ください。

平成〇〇年〇月〇日
社員各位
総務部◇◇

新入社員歓迎会のご案内

新年度を迎え、社員の皆様におかれましては、
心機一転で日々社業に精励しておられることと存じます。
つきましては、社員の親睦を目的として、
下記のとおり新入社員歓迎会を開催いたします。
各部署で業務を調整の上、ぜひご参加ください。
ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

日時:平成〇〇年〇月〇日(金)午後7時
会場:居酒屋〇〇
住所:東京都〇〇区〇〇1-2-3
会費:3,000円(〇月〇日までに幹事◇◇へお渡しください)

尚、出席のお返事を〇月〇日までに幹事(総務部◇◇)までお知らせください。

以上

懇親会当日の挨拶における司会進行

懇親会では、挨拶も重要な要素です。特に、規模の大きな会やビジネス色が強い会では、挨拶によって流れを作ったり、参加者の意識へアプローチをしたりします。ここでは、一般的な挨拶を流れに沿って進行のポイントを解説しますので、ご参考ください。

開会宣言

懇親会の開会を告げる挨拶です。参加者の気持ちを盛り上げたり、初めて参加する人の緊張をほぐしたりする目的がありますので、明るく元気よく声を出してください。宣言後は、簡潔に自己紹介もしましょう。

◆開会宣言の例文

皆様、本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。これより、〇〇社、平成〇〇年度の新入社員歓迎会を始めさせていただきます。

本日司会進行を努めさせていただきます、〇〇部◇◇と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

代表者の挨拶

開会宣言の後、出席者の中で立場が1番上の人に挨拶をしてもらいます。ここでのあいさつは3分程度のスピーチが一般的なので、事前に時間も含めお願をいしておきましょう。

◆司会のセリフ例文

・挨拶の前
まずはじめに、〇〇(役職名)からご挨拶をひと言お願いします。〇〇(役職名)、よろしくお願いいたします。

・挨拶の後
〇〇(役職名)、ありがとうございました!

乾杯の挨拶

代表者の挨拶の後、出席者の中で立場が2番目の人に乾杯の挨拶をお願いします。司会は挨拶をする人へつなぐだけなので、テンポよく橋渡しをしましょう。乾杯の後は30分程度、参加者に会食と歓談を楽しんでもらいます。

◆司会のセリフ例文

・挨拶の前
ここで〇〇(役職名)に乾杯の音頭を賜りたいと思います。皆様、ドリンクをお手に取ってください。それでは〇〇(役職名)お願いいたします!

・挨拶の後
それでは皆様、お食事やご歓談をお楽しみください。

新入社員歓迎会の場合の挨拶

新入社員歓迎会では、乾杯後しばらくして新入社員にも挨拶をしてもらいます。基本的には1人ずつ自己紹介と抱負の発表をお願いしますが、人数が多い場合は自己紹介だけでもかまいません。新入社員が緊張しないよう、司会が盛り上げて場をなごませてくださいね。

◆司会のセリフ例文

・挨拶の前
皆様、お食事やご歓談を楽しまれていると思いますが、ここで平成〇〇年度の新入社員の皆さんをご紹介したいと思います。ぜひお顔と名前を覚えてあげてください。それでは、一言ずつお願いいたします。

・挨拶の後
ありがとうございました!今年の新入社員の皆様は本当に~~で、今後のご活躍が楽しみですね。一緒に〇〇社を盛り立てていきましょう。よろしくお願いいたします。

中締めの挨拶

食事や歓談が落ち着いたタイミングで中締めをしましょう。家路を急いでいる人や、別の予定にある人が退席しやすくするためでもあります。挨拶は、出席者の中で2番目の立場の人にお願いします。

◆司会のセリフ例文

・挨拶の前
皆様、宴もたけなわではございますが、そろそろお時間がまいりました。ここで、中締めの挨拶を〇〇(役職名)にお願いしたいと思います。〇〇(役職名)よろしくお願いします。

・挨拶の後
〇〇(役職名)ありがとうございました。

締めの挨拶

最後に、1本締めや3本締めなどの「手締め」を使って締めの挨拶をしてもらいます。挨拶は、出席者の中で2番目の立場の人にお願いしましょう。挨拶に移る前に、簡単に懇親会の振り返りをすると、より締まります。数人の人に感想を聞くのもいいでしょう。

◆司会のセリフ

・挨拶の前
それでは〇〇(役職名)、最後に締めのご挨拶をお願いいたします

・挨拶の後
新入社員歓迎会を兼ねた社内懇親会は、これにてお開きとさせていただきます。~今後の抱負を一言~それでは皆様、お忘れ物がないかご確認の上、どうぞお気をつけてお帰りください。本日はありがとうございました。

手締めについて詳しくは、動画をご参照ください。

懇親会当日の幹事の仕事と進め方

懇親会当日は、司会進行以外にも大切な仕事があります。裏方としてのきめ細かな仕事ばかりですが、懇親会の「質」にかかわるものばかりですので、ぜひ押さえておいてください。

会食への気配り

食事の前に、料理の内容や注文の仕方を説明しておくと丁寧です。たとえば食べ放題・飲み放題の場合、オーダーできるものとオーダーできないものについて注意をしてもらうと、思いがけない追加徴収を防げます。

全員に料理が行き渡っているか、空いているグラスやお皿が残っていないか、状況を見守るのも幹事の大切な仕事です。また、1人でポツンとしている人や、気分が悪そうな人がいれば声をかけてあげましょう。

余興の進行

余興の際は、テンションをワントーン上げて盛り上げましょう。面白おかしく実況したり、社員を名指ししてコメントを投げかけたりするといいですよ。

◆司会のセリフ例文

・余興の前
皆様、本日はサプライズ企画として〇〇をご用意させていただきました。ぜひ優勝して、豪華な賞品をゲットしてください!

・余興の後
皆様、〇〇はお楽しみいただけたでしょうか?~余興の感想など~まだまだお食事も残っているようですので、引き続きしばらくお食事やご歓談をお楽しみください。

余興の盛り上げ方については、動画をご参照ください。

お会計

中締めの挨拶と締めの挨拶の間に、会計を済ませておきましょう。散会した後は見送りや二次会への誘導など、忙しくなるからです。また、追加徴収が発生した場合、参加者がいるうちならお金を集めやすいです。そして後日に会計報告書を作成するため、必ず領収書をもらいましょう。

二次会の案内

二次会の開催が決まったら、リストアップしておいた候補の中から場所を決め、すぐに予約を入れましょう。そして締めの挨拶の後、参加者に会場の案内をします。

◆案内例
この後、すぐ近くのカラオケスタジオ〇〇で二次会をいたします。二次会へご参加の皆様は会場の外でお待ちください。

帰りの誘導

参加者には、帰りの誘導もしてください。初めて来た場所であれば、最寄り駅の方向さえわからないこともあるからです。会場から送りのバスなどが出るのであれば、集合場所と発車時刻も伝えます。

もし代行運転が必要な人がいれば、会場のスタッフに頼むと連絡してもらえます。また、お酒を飲み過ぎて自分で帰れそうにない人がいれば、タクシーの手配やビジネスホテルの予約など、ケースバイケースで対処しましょう。

忘れ物チェック

散会後は会場を一回りし、忘れ物がないかチェックをしましょう。テーブルやイスの下など、本人が気づかない内に携帯電話やハンカチを落としている場合があります。掘りごたつ式の座敷は特に要注意です。

もし忘れ物があった場合、まだ参加者が残っていれば確認できますが、その場で確認できないときは一旦預かり、改めて一斉メールなどで通知しましょう。

懇親会の翌日以降に幹事がやること

懇親会翌日も、幹事には一仕事あります。早く解放されたいかもしれませんが、大切なことなので最後までしっかりとやり切ってください。ここでは、代表的な3つの仕事を解説します。

会計報告

懇親会の会計報告は、会社の経理に上げるためではなく、参加者に明朗会計であることを伝えるためです。参加費が正しく使われたと安心してもらうことで、次回以降の懇親会にも参加してもらいやすくなります。

◆会計報告の例
・徴収総額……追加徴収があれば当初の参加費と分けて計上
・支出項目……食べ放題コース@2,980円
・ゲーム優勝者賞品代など
・支出総額……各領収書の合計金額と同額
・差引残高……参加人数で割って返金するなど
・返金額…返金する場合、1人当たりの額を明記

返金や追加徴収

徴収した予算が余った場合や、当日お釣りを渡せなかった場合、参加者に返金をします。会計報告書と一緒に渡すと、受け取った人に返金額の根拠も伝わります。

また、参加者から当日徴収できなかった場合、追加徴収をお願いします。ただし、突然請求すると驚かせるので、懇親会の最後のアナウンスで伝えておくか、メールで事前に知らせておくのがいいでしょう。

口頭やメールでのお礼

懇親会は、多くの参加者がいてくれるから開催できるものです。したがって、参加者へお礼を伝えましょう。翌日に顔を合わせる人には口頭で、なかなか会わない人にはメールでお礼をします。

たとえば「昨日はありがとうございました。二日酔いしていませんか?次は忘年会が楽しみですね」というように、気遣いや今後に向けたフレーズを添えるといいですよ。特に、挨拶をお願いした重役などには、協力へのお礼も加えましょう。

懇親会を失敗させないためのポイント

懇親会を成功させるには、失敗をしないことです。失敗の可能性に先回りして対処すると、結果的に懇親会が成功します。ここでは、ミスやトラブルを防ぐため、準備段階でやれることを解説しますので、ご参考ください。

幹事をチームでやる

懇親会の幹事を任されたら、1人で準備をこなそうとせず、チームを編成しましょう。数名で役割分担をして負担を分散すると、ミスや漏れを防げます。準備からアフターフォローまでの工程をジャンル分けし、できるだけ得意を生かせるように分担するといいですよ。

当日までは、チームでこまめな「報告・連絡・相談」をしましょう。幹事が当日になって風邪などで参加できない場合にそなえ、管理ノートを作成して誰でも代役ができるようにしておくことも大切です。

スタッフを決める

幹事以外にも、同日の進行がスムーズにいくようスタッフを決めましょう。特に、数十名以上の規模の懇親会であれば、スタッフによる運営が必須です。場合によっては、司会や撮影などをプロに任せることもあります。プログラムに応じて受付係や案内係、会計係など必要な役割を決め、誰にお願いするか早めに確定しましょう。

会場の下見をしておく

懇親会の会場が決まったら、できれば事前に下見をしましょう。席順のイメージをしたり、余興の演出について案をまとめたりできます。また、会場でマイクなどの小道具を貸してもらえるのか確認するのも大切です。会場が慣れない土地であれば、駅など周辺の情報も収集しておきましょう。

必ずリハーサルをする

場所は会場でなくてもいいので、必ずリハーサルをしましょう。プログラムや台本だけでは、細かな部分がイメージできないからです。実際に進行してみると、「流れ」に沿った改善点や注意点が見えてきます。担当者が担当の仕事をこなすだけではなく、全体としてスムーズにいく「つなぎ」「連携」なども共有するといいですよ。

出席者の最終確認をする

懇親会の2~3日前に、出席者の最終確認をしましょう。早めに案内した場合は特に、出席する予定だった人に別の予定ができていたり、体調を崩していたりする場合があるからです。

また、変更があれば、会場に最終人数を伝えなければなりません。会場によって変更への対応基準が違うので、予約の際によく確認しておきましょう。

まとめ

懇親会の幹事は、誰もが誰かにお願いしたいと思う役割です。したがって幹事に任命されたら、不安になったり緊張したりするかもしれません。確かに楽な仕事ではありませんが、経験しておいて損なこともありません。

たとえば学生時代の学園祭や体育祭のように、「準備は大変だけど達成感があった」「仲間と一緒だったから頑張れた」という有意義な体験になるはずです。

懇親会は「参加者が打ち解けて親しくなる」のが目的ですが、もしかすると幹事こそ、懇親会の目的を最も実感できる立場かもしれません。本記事を活用し、ぜひ懇親会を成功させてくださいね。