初めて歓迎会の幹事を任された方は、何をすればいいのか戸惑いますよね。幹事の仕事には、日程調整から会場探しまで仕事がたくさんあり、漏れが多くなってしまいがちなので、やるべき仕事を一覧で把握しておいたほうが良いです。
そこで本記事では、幹事の仕事を一覧形式でご紹介いたします。ぜひ、最後までお読みいただき、歓迎会に備えてください!
歓迎会の幹事がやること一覧【事前準備】
ここでは、歓迎会までの準備として、幹事になってから当日までの仕事を一覧で紹介します。
段取りをまとめる
段取りとは、歓迎会に必要な仕事の手順です。歓迎会までにやること、歓迎会の当日にやること、歓迎会の後にやることを、工程表のようにまとめましょう。
段取りさえ決まれば、あとは決めたことに沿って行動するだけです。本記事の各一覧を参考にして自社の歓迎会にあてはめ、必要な段取りを組んでください。
チームを編成する
幹事の仕事は多岐にわたりますので、1人ですべてこなすのは大変です。ぜひ、同僚や後輩などに声をかけ、2~3人のチームで仕事をこなしましょう。
人数があまり多すぎると、情報の共有に時間がかかったり、情報の行き違いが起きたりします。1人が中心になって情報や状況をまとめながら、1人か2人にサポートをお願いしましょう。
チームでスムーズにすすめるコツは、「いつまでに、何を、どの方法でやってほしい」と明確な依頼をすることです。そして、必ず報告・連絡・相談をしてもらうよう伝え、フォローをします。「ありがとう」「助かるよ」など、気遣いのひと言も添えるといいですよ。
日程調整をする
日程調整はツールやアプリを使う方法とメールを使う方法があります。
管理が楽になる点から日程調整ツールは使うことをおすすめいたします。
(※LINEグループがあればLINEスケジュール、メールのやり取りが基本の方は調整さんあたりが使いやすいです。)
歓迎会の日程候補の社内確認メールは下記の例文を参考に送ってみてください。
件名:【日程調整 3/15〆切】歓迎会について
社内各位
お疲れさまです。
4月の前半に、新入社員歓迎会を開催したいと思います。
お忙しいところ恐縮ですが、下記ご確認の上、日程のご回答をお願いいたします。
回答〆切:3/15(金)18:00
回答URL:【調整さん等のURL】
※参加費は4,000円の予定です。
日程など詳細が決まり次第、改めてご連絡いたします。
よろしくお願いいたします。
最終的な日程調整は、参加人数が最も多い日にするなどして決めましょう。また、新入社員や転入社員など、歓迎会の主賓の希望を優先するのもポイントです。
会場を探す
歓迎会の会場探しには、いくつかポイントがあります。ぜひ、ポイントを押さえながら最適な会場を見つけてください。
◆アクセスを考える
・参加者の多くが仕事帰りに参加するなら、会社の近くがよい。
・電車やバスでの通勤者が多いなら、最寄駅の近くがよい。
・送迎サービスがあるなら、少し遠方でも選択肢にできる。
◆人数で選ぶ
・少人数なら居酒屋やレストランがよい
・大人数ならホテルやレストラン・居酒屋の貸切りがよい。
◆流れに合わせる
・歓迎会だけ2~3時間の予定なら居酒屋やレストランがよい。
・研修会などと2部制で開催するならホテルがよい。
・オフサイト形式で宿泊型ならホテルや旅館がよい。
◆料理で選ぶ
・前年とは違うジャンルの店を選ぶ。
・参加者に複数回答OKでアンケートをとり、人気のジャンルで選ぶ。
◆予算で選ぶ
・前年の参加費を参考にし、予算に合う会場を探す。
・気になる店をいくつかしぼり、比較して決める。
会場の下見をする
会場が決まったら、できるだけ下見をしましょう。下見をすることで、当日の進行のイメージがわきますし、席次が考えやすくなります。
また、参加者へ会場へのアクセスを正確に案内できるメリットもあります。そして、会場によっては、マイクなど借りられる小道具には何があるのかも確認しておきましょう。
会場を予約する
会場の予約は、席や部屋だけ押さえる場合と、料理まで決める場合があります。また、他にも確認するべき事項がありますので、参考にしてください。
・食べ放題・飲み放題の場合、コースの内容
・滞在可能時間について
・開始時間の変更や延長について
・テーブル・イスは動かせるのかどうか
・人数変更が可能なのはいつまでか
・キャンセルが可能なのはいつまでか
・キャンセル料金についての詳細
二次会の候補を挙げておく
当日、二次会の会場をすぐに手配できるよう、いくつか候補を挙げておきましょう。予約は、当日になって人数が確定してから行います。二次会の会場選びのポイントも紹介しますので、参考にしてください。
・歓迎会の会場からすぐ行ける場所がよい。
・遅くまで営業している店がよい。
・カラオケや居酒屋など、盛り上がった状態を維持できる店がよい。
参加費の集め方を決める
参加費の徴収を前日までにするのか、当日にするのか決めて参加者に案内しましょう。いずれにしても、釣り銭が出ないように協力をお願いしておくといいですよ。
また、当日は二次会の参加費を徴収することになるため、事前に小銭を用意しておく必要があります。徴収の状況がひと目でわかるよう、参加者リストも作成しましょう。
挨拶をお願いする
歓迎会の規模によっては、挨拶ごとに人が変わります。一般的な適任者を紹介しますので、参考にしてください。
・開会の挨拶……幹事か司会者
・始めの挨拶……参加者の中で立場が1番上の人
・乾杯の挨拶……参加者の中で立場が3番目の人
・中締めの挨拶……幹事か司会者
・締めの挨拶……参加者の中で立場が2番目の人
当日、急に挨拶を振るのではなく、対象者には事前にお願いをしておきましょう。お願いする際は、「2~3分程度の挨拶をお願いできますでしょうか」と、目安時間も伝えておきます。
余興を考える
歓迎会は、新入社員や転入社員が、既存の社員と交流を深めるために開催するイベントです。ぜひ、面白いゲームや盛り上がる企画で余興を計画しましょう。
たとえば、既存社員から新入社員・転入社員にユニークな質問を投げかけたり、既存社員の自己紹介を工夫したりして、お互いの人柄やキャラクターがにじみ出る余興もいいですよ。
メールで案内する
歓迎会の日程や会場、参加費が決まったら、社内メールで案内をしましょう。メールでの案内は、迎える側と迎えられる側で文面や記載内容が異なるので、分けたものを作成します。
また、幹事にとって上司にあたる人物が異動で転入してくる場合、丁寧な表現が求められるので注意しましょう。
司会進行表を作る
歓迎会がスムーズに進むよう、司会進行表を作成しましょう。進行表に必要なポイントをいくつか紹介しますので、参考にしてください。
・タイムスケジュール
・項目ごとの担当
・注意事項など備考
・挨拶や司会トークのセリフ
上記のようなポイントを、タイムスケジュールに沿ってわかりやすく表にしましょう。
最終確認をして会場へ連絡する
歓迎会の2~3日前、もしくは予約時に約束していた期日に、参加人数や料理などの連絡をしましょう。もし、開始時間など変更が生じる場合も報告が必要です。
また、送迎をお願いしている場合、待ち合わせ場所や時間についても確認しておきましょう。最後に「よろしくお願いします」「お世話になります」とひと言添えておけば、当日も気持ちよくサポートしてくれますよ。
リハーサルをする
歓迎会までに、ぜひ1度リハーサルをしてください。時間内でスムーズに進行するためや、当日の緊張を少しやわらげるためです。リハーサルは会場でなくても構いません。
進行表に沿って本番さながらに声を出し、感覚をつかみましょう。また、リハーサルをして気づいたことを進行表に書き込んでおくと、当日の思わぬミスが防げます。
歓迎会の幹事がやること一覧【開催当日】
ここでは、歓迎会の当日、幹事がやる仕事について一覧で紹介します。
準備や受付をする
歓迎会の当日は、開始時間より30分早めに会場入りしましょう。テーブルの配置など状態をチェックしたり、進行に必要な準備をしたりなどしておきます。
また、参加費の徴収や参加者の確認などするため受付もしましょう。参加者へは、笑顔で明るく挨拶するのも大切です。
開会の挨拶をする
参加者が揃い、開始時間が来たら、開会の挨拶をします。一般的な例文を紹介しますので、参考にしてください。
皆様、お疲れ様です。
本日はお忙しい中ご参加いただきまして、ありがとうございます。
これより、株式会社○○の新入社員歓迎会をとり行います。
本日、司会進行を務めさせていただきます、幹事の〇〇と申します。
どうぞよろしくお願いいたします!
開会の挨拶は、開会を宣言するのが目的なので、上記のように簡潔に参加へのお礼と会の趣旨、自己紹介を述べましょう。
司会進行する
司会進行表にもとづき、歓迎会を進めます。時間だけを守って形式的に運ぶのではなく、ぜひ盛り上げながら進めてください。ときどき、アドリブでいろいろな人に声をかけたり、率直な感想を発したりしてもいいですよ。
会場の様子に気を配る
歓迎会の進行をしながら、会場への気配りをするのも大切な仕事です。たとえば、挨拶をお願いしている上司がスタンバイしてくれているか、料理はまんべんなく届いているか、汚れた食器でテーブルがいっぱいになっていないか、状況を常に見渡しましょう。
また、気分が悪そうな人がいないか、1人でポツンとしている人がいないかなども要チェック!状況に応じて、店員さんにお願いしたり、自分で対応したり、臨機応変に対処してください。
余興を盛り上げる
歓迎会は、余興によって迎えられる側の素が出せたり、迎える側と迎えられる側との距離が縮まったりするものです。そして、幹事や司会の熱量よって、盛り上がり具合が変わります。ぜひ、元気よく合いの手を入れたり、参加者を和ませたりして盛り上げてください。
会計を済ませる
ラストオーダーの後、締めの挨拶までに会計を済ませておきましょう。会計報告をするため、領収書も受け取ってください。
もし、追加オーダーなどで予算オーバーした場合は立て替えが必要なので、明細も教えてもらいましょう。立て替えた分は、後日、改めて通知をして追加徴収をしてください。
閉会を宣言し二次会へ案内する
締めの挨拶が終わって会場が落ち着いたら、幹事か司会が閉会宣言をします。また、合わせて、二次会への案内も行いましょう。よくある例文を紹介しますので、参考にしてください。
これにて、平成〇〇年度の新入社員歓迎会を閉会させていただきます。
皆様、本日はご参加いただき、ありがとうございました。
それでは、どなた様もお忘れ物のないようご確認のうえ、気をつけてお帰りください。
ありがとうございました。
また、この後、この近くで二次会をご用意しております。
すぐ近くのカラオケサロン〇〇を予約しておりますので、ぜひそちらへご移動ください。
幹事の〇〇がご案内いたしますので、ご一緒に行かれる方はお店の外でお待ちください。
よろしくお願いいたします。
二次会の予約は、締めの挨拶の後、開会宣言までの間で参加希望者を数えて速やかに行いましょう。
帰りの世話をする
二次会に参加せず、帰宅する参加者への配慮も大切です。最寄り駅の方向を教えたり、タクシーや代行車の手配も手伝いましょう。
また、送迎バスなどを手配しているなら、乗車予定者が揃っているかの確認もしてください。万が一、酔っぱらって帰宅できそうにない人がいたら、本人に確認し、ホテルなどの手配もしてあげましょう。
忘れ物がないか確認する
会場を去る前に、必ず忘れ物の確認をしてください。ハンカチや携帯電話、ショールやマフラーなど、本人が気づかない内に落としていることが多々あります。イスの上やテーブルの下など、くまなくチェックしましょう。
歓迎会の幹事がやること一覧【翌日以降】
ここでは、歓迎会の翌日以降、幹事に必要な仕事を一覧で紹介します。
対象者へお礼メールを送る
幹事からお礼メールをする必要があるのは、下記の相手です。
・挨拶をしてくれた上司
・寸志(ご厚志)をくれた上司
・寸志(ご芳志)をくれた取引先
それぞれの一般的な例文を紹介しますので、参考にしてください。
◆挨拶をしてくれた上司へのお礼メール
件名:御礼
〇〇主任
お疲れ様です。
先日は新入社員歓迎会にご参加いただき、ありがとうございました。
また、乾杯のご挨拶もいただき、重ねて御礼申し上げます。
新入社員の〇〇さんは歓迎会以降、社内で先輩社員と積極的に関わっています。
今後も〇〇部の全社員への熱いご指導をよろしくお願いいたします。
◆寸志をくれた上司へのお礼メール
件名:御礼
〇〇専務
お疲れ様です。
先日は新入社員歓迎会にご参加いただき、誠にありがとうございました。
また、会へのご厚志まで頂戴し、重ねて御礼申し上げます。
お蔭様で新入社員と先輩社員の交流も深まり、今後の関係強化に期待がもてそうです。
今後もすべての社員へのご指導を何卒よろしくお願いいたします。
件名:御礼
〇〇部長
いつもお世話になっております。
先日は、弊社タナカの着任祝いを兼ねた会食にご参加いただき、誠にありがとうございました。
また、過分なご芳志まで頂戴し、ご懇情のほど重ねてお礼申し上げます。
タナカが、〇〇部長とのご縁を心から喜んでおりました。
今後も弊社への変わらぬご支援をいだだけますようお願い申し上げます。
本来、ご挨拶に伺うべきところではございますが、まずは取り急ぎメールにてお礼を申し上申し上げる次第です
。
株式会社〇〇 ◇◇◇◇(幹事の名前)
会計報告をする
歓迎会の参加者へ、明朗会計であることを報告しましょう。参加費が妥当であったと参加者が納得すれば、翌年以降の歓迎会の参加率も上がります。
◆会計報告の例
・徴収総額……当初の参加費と追加徴収分の内訳がわかるように計上する。
・支出項目……食べ放題&飲み放題コース@3,980円・余興グッズなど。
・支出総額……各領収書の合計金額。
・差引残高……参加人数で割って返金するなど。
・返金額……1人当たりの返金額を明記する。
必要な清算をする
歓迎会を終えて発生した残金・追加徴収・返金を清算しましょう。多めに参加費を徴収していた場合、いくらか残金が発生します。また、当日の追加オーダーで追加徴収が発生することもあります。
そして、受付時に釣り銭が用意できていなかった場合、返金が発生します。それぞれ会計報告と合わせ、幹事の最後の仕事として抜かりなく実行してください。
まとめ
歓迎会で幹事に任命されても、慌てたり心配したり、しないでください。たしかに簡単な仕事ではありませんが、段取りをしっかり組めば大丈夫です。
また、できれば1人で抱えようとせず、同僚や後輩に力を貸してもらい、チームで取り組みましょう。当日は歓迎会が成功するよう盛り上げ、参加者に「楽しかった!」と言われる進行をしてください。
翌日も気は抜けませんが、最後までしっかり務めましょう。ぜひ、今回の経験を翌年の幹事のために生かしてあげてくださいね。