慰労会は、よくある宴会のひとつですが、どのような意味や目的があるのでしょうか。
また、慰労会の対象者や流れ、開催のために必要な準備も気になりますよね。
◆この記事でわかること
- 慰労会の特徴や目的、懇親会との違い
- 慰労会の流れや開催に向けた準備、注意点
- 慰労会の余興におすすめな企画コンテンツ
このような、慰労会にまつわる疑問や課題を本記事で解決しましょう。
ぜひ、本記事をご活用いただき、これからの準備や当日の進行にお役立てください!
慰労会とは?
慰労会とは、プロジェクトで成果を上げたり、イベント運営に貢献したりした個人や団体をねぎらうために開催するイベント。一般的にプロジェクト終了後やイベント閉会後といったタイミングで開催されます。
「お疲れさま」や「ありがとう」といった意味をこめて、「お疲れさま会」、「感謝の会」、「ねぎらいの会」、「労い会」、「労をねぎらう会」などと呼ばれることもあります。
慰労会を開催する目的
慰労会を開催する目的には以下のものがあります。
プロジェクトやイベントの成功を祝い、対象者をねぎらいながら功績や功労をたたえます。
プロジェクトやイベントに貢献してくれた対象者に感謝の気持ちを伝えます。
さらなる活躍につながるよう、関係者のモチベーションアップを図ります。
日常的に交流のない参加者同士のコミュニケーションを活性化します。
ひとつの区切りをつけ、新プロジェクトや次のイベントなどへのスタートを切ります。
慰労会にはカジュアルなものからフォーマルなものまでありますが、ホテルや飲食店での宴会をはじめ、温泉旅行、カラオケ、クルージングなど、さまざまな形で開催されるのも特徴です。
慰労会と懇親会の違い
慰労会は、特定の業務や活動に従事した対象者をねぎらうもので、懇親会は参加者同士が交流を深めるものです。
慰労会の例
- *プロジェクト終了後に役職者がメンバーをねぎらう。
- *繁忙期明けの打ち上げ宴会で上司が部下をねぎらう。
- *イベント閉会後に主催者が運営スタッフをねぎらう。
懇親会の例
- *プロジェクトの関係者全員でキックオフや打ち上げをする。
- *異業種交流会や名刺交換会の後に参加者同士で会食をする。
- *締め会や社員総会後の飲み会で参加者同士が交流を深める。
このように、「ねぎらう人」と「ねぎらわれる人」が同席するのが慰労会で、参加者がフラットな関係で会を楽しむのが懇親会です。
また、「送別会」も対象者の功労をたたえて感謝を伝えるものですが、転勤や退職といった「お別れ」がともなう点で慰労会と異なります。
慰労会の流れと開催準備
これから慰労会を企画するにあたり、まずは一般的な流れを確認しておきましょう。
- 開会宣言
- 開会の挨拶
- 乾杯
- 食事・歓談
- 余興
- 参加者の挨拶
- 中締めの挨拶
- 閉会宣言
あくまでも一例ですので、慰労会の趣旨や参加者層に合わせた流れやプログラムを検討しましょう。
ここからは、慰労会の開催に向けた準備について解説しますので、これからの企画やワークフローにご活用ください。
- ●日時を決める
- ●会場を手配する
- ●プログラムを決める
- ●詳細を案内する
- ●出欠管理をする
- ●進行表を作成する
- ●席次を決める
- ●挨拶をお願いする
それぞれの準備項目を見ていきましょう。
日時を決める
慰労会はプロジェクト終了後やイベント閉会後がベストタイミングですので、あまり日を空けないようにしましょう。
もし、就業後に開催するのであれば、その日の業務との兼ね合いを考えながら参加率が上がる時間帯を検討するのもポイントです。
また、役職者が同席する場合は、先に都合のいい日をいくつか確認した上で対象者の予定と調整しましょう。
会場を手配する
慰労会のテーマや参加人数などに合わせ、社外での宴会であればホテルバンケットやレストラン、居酒屋などの会場を押さえましょう。
社内の共有スペースや多目的ホールなどで行う場合は空き状況を確認し、ケータリングや買い出しなどで飲食物も用意しておきます。
プログラムを決める
慰労会の対象者やテーマに合わせ、どのような流れにするかプログラムを決めましょう。
余興を取り入れるのであれば、対象者へのねぎらいになるようなコンテンツを企画するのもポイント。
また、社外で開催する場合は、会場の利用可能時間に合わせたタイムスケジュールで収まるようにしましょう。
詳細を案内する
慰労会の詳細が決まったら、メールやチャットで関係者に案内します。
案内項目
●案内文(慰労会開催のお知らせ)
●別記(日時や場所、地図、幹事名など)
●出欠について(返信期日や返信先など)
●署名(部署名や氏名、アドレスなど)
案内例文
件名:慰労会のご案内
社員の皆様、お疲れ様です。
さて、このたび○○プロジェクトが○○という結果となりました。
つきましては、下記の通り、メンバーの皆様の功績をたたえ、慰労会を開催いたします。
お忙しいとは存じますが、各部署で調整の上、是非ご参加下さい。
よろしくお願いいたします。
記
日時 20××年○月○日(○) 午後○時○分より
会場 居酒屋○○○ ※地図やリンクを貼る
場所 東京都○○区○○1-2-3(アクセス)
電話番号 03-○○○-○○○○
会費 3,500円 ※会費制の場合
尚、慰労会への出欠については○月○日までに、こちらのメールでそのままご返信ください。
……………………………………
総務部 □□(内線009)
E-mail:XXXX@XXXXco.jp
携帯 080-0000-0000
……………………………………
もし、ねぎらいの対象者から会費を徴収しない場合は、案内に記載しないように注意しましょう。
出欠管理をする
慰労会を自由参加で開催するのであれば、案内とともに出欠管理をしましょう。
会場や飲食物の手配で人数を確定しなければならないため、便利なツールを使ってタスクの負担を減らすのもポイントです。
進行表を作成する
慰労会がスムーズに運べるよう、当日のタイムスケジュールや台本などをまとめた進行表を作成しておきましょう。
幹事以外にも司会者や機材担当者などを立てる場合は、運営スタッフ全員で共有しておくと便利です。
席次を決める
社外でも社内でも、慰労会での席次は「上座」と「下座」の位置に気をつけながら決めましょう。
- ●出入口から遠い席が「上座」
- ●出入口から近い席が「下座」
上座には、役職者や主賓などを配席します。
上座の位置は会場の形状や内装などによっても異なりますので、「過ごしやすさ」も考慮しながら配席しましょう。
慰労会など宴会での席次については、図解付きの関連記事がありますので、よければご参照ください。
挨拶をお願いする
慰労会では、役職者などに挨拶をお願いすることがあります。
どの挨拶を誰にお願いするかを決め、該当者には事前に伝えておきましょう。
挨拶する人
●開会の挨拶(立場が最上位の人)
●乾杯(立場が3番目の人)
●関係者の挨拶(ねぎらわれる人)
●中締めの挨拶(立場が2番目の人)
●閉会宣言(幹事、司会者)
慰労会での挨拶は、一般的に参加者の立場で分けられます。
ただし、少人数の場合は幹事が挨拶を兼任することもありますので、規模やテーマに合わせて検討しましょう。
尚、慰労会での挨拶については例文やポイントがわかる関連記事がありますので、よければご参照ください。
慰労会におすすめな企画コンテンツ
慰労会はプロジェクトやイベントに尽力してくれた個人や団体をねぎらうものですから、対象者へのねぎらいや感謝が伝わるプログラムを取り入れるのがおすすめ。
ここでは、慰労会を盛り上げるためのおすすめ企画コンテンツを紹介しますので、ぜひ、これからのプランニングにご活用ください。
表彰式
プロジェクトやコンテストなどで具体的な成果を上げた対象者には、あらためて表彰状や記念品を授与しましょう。
また、具体的な実績に限らず、対象者の貢献や努力へのねぎらいとして感謝状や功労賞などを贈呈するのもおすすめです。
インタビュートーク
慰労会の対象者に、プロジェクトやイベントなどに関するインタビューを行って脚光を浴びてもらいましょう。
もし、対象者が複数の場合はリレー形式で順番にインタビューしていくとスムーズです。
・苦労話や失敗からの逆転エピソード
・感動体験や成功体験などのエピソード
・チーム内での関係に関するエピソード
サプライズゲスト
慰労会のクライマックスでサプライズゲストに登場してもらって、対象者をあっと驚かせるのもおすすめ。
たとえば、サプライズゲストからねぎらいや感謝のスピーチをしてもらったり、花束贈呈をしてもらったりし、対象者の心に響く演出をしてもらいましょう。
・取引先や協力企業
・顧客やユーザー
・良きライバル
メッセージ動画
慰労会の対象者に向けた「おつかれさま」「ありがとう」がストレートかつ感動的に伝わる企画コンテンツです。
対象者にバレないように、同僚や上司、役職者、取引先、ユーザー、良きライバルなどからメッセージ動画を集めて上映しましょう。
・オープニング映像を使って始めると盛り上がりやすい。
・効果音やテロップなどを活用すると完成度が上がる。
・動画編集用ツールを使って慰労会向きに仕上げる。
ドキュメンタリー映像
慰労会の対象者にフィーチャーしたドキュメンタリー映像で功労や功績をたたえましょう。
認知度が高いパロディ素材を使うことで、多くの参加者を盛り上げられますよ!
【作り方】
- CMやテレビ番組、映画予告などのパロディ素材を探す。
- 対象者の写真やコメント動画など映像に必要な素材を集める。
- 動画編集用ツールを使って慰労会向きの映像に仕上げる。
慰労会を開催するときの注意点
せっかく慰労会を開催するのであれば、いつもの飲み会と差がつくよう注意すべきポイントを押さえて実施しましょう。
- ●案内で慰労会の趣旨を伝える
- ●企画コンテンツで差別化する
- ●タイムスケジュールに沿って進行する
それぞれのポイントについて解説します。
案内で慰労会の趣旨を伝える
ねぎらわれる人にも、ねぎらう側の人にも、なんのための慰労会なのか趣旨を伝えておきましょう。
なんとなく案内するだけでは関係者が参加する目的を見いだせず、参加率も上がりにくくなるためです。
企画コンテンツで差別化する
ただ、食べて飲んで会話を楽しむという宴会も悪くはありませんが、いつもの飲み会と差をつけるなら慰労会らしい企画コンテンツで差別化するのがおすすめ。
ぜひ、前章の慰労会におすすめな企画コンテンツを参考にしながら、対象者のモチベーションアップや参加者同士のコミュニケーション活性化を図りましょう。
タイムスケジュールに沿って進行する
ただの飲み会なら、飲食をしながらダラダラと喋って終わりの飲みニケーションでもかまいません。
しかし、慰労会らしく演出するなら、たとえ少人数であっても司会者や進行役を立て、メリハリのある進行で参加者を盛り上げましょう。
まとめ
慰労会は、よくある宴会のひとつで、プロジェクトの完了やコンテストでの成果、イベントの運営など、さまざまな活動への功労をねぎらったり感謝したりするために開催されるのが特徴です。
ときに懇親会と混同されることがありますが、参加者同士が交流を深めるもので、特定の業務や活動に従事した対象者をねぎらう目的で開催される慰労会とは異なります。
本記事では、よくある慰労会の流れや開催に向けた準備、開催にあたっての注意点についても解説しました。
また、慰労会の盛り上げにおすすめな企画コンテンツも紹介しましたので、ぜひ、これからの準備や当日の進行にお役立てください!