社員総会とは?目的や内容から成功させるポイントまで社内行事まとめ  

社員総会を開催するにあたり、主催者はどのようなことを心がければよいのでしょうか。

「そもそも、なぜ社員総会を開催するの?」
「社員総会では、どのようなことを行うの?」

「社員総会の開催に必要な準備やコツは?」

このように、社員総会にまつわる疑問や課題を本記事で解決しましょう。

◆この記事でわかること

  1. 社員総会の意味と目的
  2. 社員総会でのプログラム内容
  3. 社員総会を成功させるポイント

ぜひ、本記事をご活用いただき、これからの企画や準備にお役立てください!

社員総会とは?

社員総会とは、全社挙げて行われる社内行事のひとつ。株式会社における意思決定の場とされていますが、会社によって内容はさまざまです。

社員総会の大きな特徴としては、全社員が一堂に会して会社や経営、仕事に関わるテーマを共有すること。

一般的には、月ごと、あるいは半期ごと、もしくは年度ごとなどと定期的に開催され、会社全体でベクトルを合わせることを根幹としています。

株主総会との違いは?

株主総会は株式会社の「株主」を対象にした会合で、経営に関する重要な事項を決定する場です。

社員総会を開催する目的

社員総会を開催する目的は多様ですので、ここでは、代表的なものを紹介します。

  • ●企業理念やビジョンの浸透
  • ●経営方針やミッションの共有
  • ●社員や従業員への慰労
  • ●コミュニケーションの活性化

それぞれの目的について詳しく見ていきましょう。

企業理念やビジョンの浸透

企業理念とは、会社の存在意義や哲学のこと。会社におけるビジョンとは、企業理念にもとづいた具体的な方向性や将来像のことです。

企業理念やビジョンを浸透させることで、社員の労働意欲を高めたり、行動変革を促したりすることが社員総会でのねらい。結果、社員のモチベーションアップや組織全体のパフォーマンス向上、企業価値のグレードアップといった効果を生み出します。

経営方針や経営戦略の共有

会社を発展させるための具体的な方向性や目標に加え、会社の安定化や収益増につながる戦略を明確に示します。全社員と経営戦略や経営方針を共有することで、長期的な取り組みから日々の業務に至るまで会社全体で足並みを揃えることができるからです。

社員や従業員への慰労

たとえば「企業は人なり」という名言があるように、社員の取り組みによって成り立っていいるのが企業経営です。

社員総会では、社員の業績や功労をたたえるために表彰を行ったり、社員の労働意欲を向上させるために経営陣から労いの言葉をかけたりなどすることがあります。

会社側の慰労によって社員のモチベーションを高めることは、組織全体のパフォーマンス向上につながるからです。

コミュニケーションの活性化

企業規模が大きくなるほど、会社全体で日常的にコミュニケーションを図ることは困難になります。したがって、社員総会で全社員が一堂に会する機会は社内でのリレーションシップにおける大きなチャンスです。

お互いに情報交換したり、課題解決のための策を練ったり、成功事例を共有したり、組織のパフォーマンス向上や業績アップにつながる有意義なビジネスコミュニケーションが展開できます。

たとえば、交流会や懇親会、グループワークといったプログラムを積極的に取り入れ、コミュニケーション活性化の機会を設けることが大切です。

よくある社員総会の内容

これから社員総会を企画するのであれば、よくあるプログラムを参考にしながら内容を検討しましょう。

  • ●代表者からの挨拶
  • ●業績・業務の報告
  • ●社内報の配布・詳説
  • ●新商品・新事業の発表
  • ●表彰式・褒賞式の実施
  • ●社内外の人によるスピーチ
  • ●レクリエーション
  • ●懇親会・交流会

それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。

代表者からの挨拶

会社の社長や会長といった代表者からの挨拶は、社員総会の冒頭や締めくくりで行われるのが一般的。社員への労いのほか、経営方針や経営戦略が語られたり、会社の現状や業界における位置づけが発表されたりします。

業績・業務の報告

たとえば前月、あるいは前期、もしくは前年における業績や実施された業務についての報告を行い、社員に現状を把握してもらったり、社員と今後の課題を共有したりします。全社で将来のビジョンに向かって組織のベクトルをそろえることが目的です。

社内報の配布・詳説

社内報とは、経営方針や取り組み課題、今後の目標などを社員に向けて発行される情報媒体。新たに社員や役職者を迎え入れたときや大きなイベントを開催するときなどにも発刊されます。

社員総会では、社員に社内報を配布するだけでなく、社内報の内容について詳説が行われることもあるでしょう。

新商品・新事業の発表

社員総会は全社挙げて開催する社内行事ですから、全社員に向けて新商品や新事業の発表が行われることもあります。たとえば担当者によるプレゼンテーションのほか、今後の戦略や目標、運用方針などの詳細が共有されることもあるでしょう。

表彰式・褒賞式の実施

社員総会の中で表彰式や褒賞式を設け、功労者をたたえたり、業績優秀だった個人や部署、チームに賞を授与したりすることがあります。また、周年記念や創立記念といった節目に永年勤続者へ表彰状や感謝状が贈られるケースもあるでしょう。

社内外の人によるスピーチ

たとえば社内の成績優秀者のほか、特定分野のスペシャリストや取引先の代表者など社外の人を招いて社員総会でスピーチを披露してもらう場面があります。

スピーチの内容は、社員のモチベーションアップにつながる「講義」や「講演」のようなものから、社員のワークライフバランスに寄与する「体験談」や「人生哲学」までさまざまです。

レクリエーション

社員同士のコミュニケーションを活性化するのも社員総会の目的ですから、ときにゲームやディスカッションなどのレクリエーションが取り入れられます。たとえば、日常業務で交流のない相手や部署との関係を築いたり、年齢や立場、勤務地などの垣根を超えたリレーションシップを図ったりするのが目的です。

懇親会・交流会

社員総会と懇親会・交流会をセットにした開催もあります。飲食や歓談を楽しみながら、社員同士のコミュニケーションを活発にするためです。また、社員総会のテーマにメリハリをつけることで、イベントが印象深いものになりますし、社員の参加意欲も高められます。

社員総会の開催に向けた準備

社員総会が滞りなく運ぶよう、ここでは開催に向けて必要な準備を確認しておきましょう。

 

項目 内容
運営体制の確立 ・社員総会の運営委員会を立ち上げる。
・運営の一部を社員にも担ってもらい、当事者意識を高める。
・会社側と社員とで運営の範囲を分ける。
企画の立案 ・社員総会の目的やテーマに合わせたプログラムを考える。
・場合によっては、ビジネスライクな1部と交流メインの2部に分ける。
会場の手配・準備 ・参加人数やテーマに合わせた会場を選ぶ。
・プログラム演出に必要な設備や備品の有無も確認する。
・表彰式や周年記念などを兼ねた特別なものは、通常と異なる会場で差別化する。
関係者への案内 ・社員や役職者、経営陣などへは、社内メールほか通常通りの方法で連絡する。
・社外の来賓を招く場合は、事前に告知した上で招待状を作成して送付する。
備品・機材の調達 ・マイクやスクリーン、演台など必要なものをそろえる。
・演出に必要な映像や音響、照明に関する機材をそろえる。
・すべての備品や機材が問題なく使えるかもチェックする。
台本・進行表の作成 ・司会者はプログラムに沿った台本を用意する。
・当日の進行表を作成し、運営スタッフで共有する。

すべての準備がスムーズに進捗するよう、具体的な作業フローを作成し、関係者で共有することもポイントです。

社員総会を成功させるポイント

せっかく社員総会を開催するのですから、継続的な実施とともに「成功」を追求しましょう。

ここでは、社員総会を成功させるためのポイントを紹介しますので、今後の参考にしてください。

  • ●全社員参加型のプログラムを企画する
  • ●社員総会開催後のフォローアップを行う
  • ●社員総会の総括やレポートをまとめる
  • ●同業他社や関連業界の事例を参考にする

それぞれのポイントについて見ていきましょう。

全社員参加型のプログラムを企画する

ただ「聞く」だけの社員総会を開催するのではなく、全社員参加型のプログラムを企画して社員のモチベーションを向上させましょう。

おすすめなプログラムの一例を紹介しますので、ご参照ください。

・リアルタイム投票で優秀者や功労者を決定する。
 例:「プレゼンが秀逸」「デスクがきれい」など数値化されないもの。
・社員総会で社内コンテストを実施し、毎回、その結果と次のテーマを発表する。
 例:「企画アイデア」「会社クイズ」など。
・全社員をグループ分けしてグループワークに取り組んでもらう。
 例:「体験型コンテンツ」「ゲーム研修」など。

やはり社員が主体的に取り組むことで印象的な体験となりますし、社員総会への参加意欲も高まります。

社員総会開催後のフォローアップを行う

社員総会開催後、しばらく時間が経ってから当日のプログラム報告やダイジェストムービーなどを共有して参加者をフォローアップしましょう。当日の振り返りになるほか、社員総会の場で決意した行動指針や設定した目標を社員が改めて意識できます。

また、社員総会に参加できない社員がいる場合、当日の内容や会場の様子を共有することも大切です。

社員総会の総括やレポートをまとめる

社員総会は定期的に開催されるものですから、次回以降に活用できるよう総括やレポートをまとめておきます。仕上がったものは次の運営者に引き継ぐことも可能ですし、社内報の特集記事にしたり、公式サイトなどで社外への情報発信に応用したりすることもできます。

同業他社や関連業界の事例を参考にする

たとえば、企業のSNSや動画サイト、公式ホームページなどに散見される開催事例を参考にするのも有効です。同業他社や関連業界がシェアしているレポート、あるいはダイジェストムービーなどから自社開催のヒントになるアイデアを見つけましょう。

特に、「初めての開催でイメージがわかない」「繰り返しの開催でマンネリ化している」「大きな節目なので特別なコンテンツを加えたい」などという場合は、異業種の成功事例から着想を得るのもおすすめです。

尚、社員総会の企画や成功事例については、詳しく書かれた関連記事がありますので、よければ合わせてお読みください。

まとめ

社員総会は、会社の「社員」を対象に全社挙げて行われる社内行事のひとつです。会社における重要な意思決定の場とされるほか、以下のような、さまざまな目的で開催されます。

  • ●企業理念やビジョンの浸透
  • ●経営方針やミッションの共有
  • ●社員や従業員への慰労
  • ●コミュニケーションの活性化

全社員が一堂に会し、会社や経営、仕事に関わるテーマを共有しながら、会社全体でベクトルを合わせることを根幹とするのも特徴。

一般的に、社員総会で実施される内容に