宴会や式典などのイベントで挨拶を依頼するときのメールは、どのように作成すればいいのでしょうか。
挨拶の依頼を快諾してもらえるかどうかは別にして、ふさわしい書き方やマナーが気になるものです。
◆この記事でわかること
- 挨拶依頼するときのメールの書き方
- 挨拶依頼メールを社内外向けにした例文
- 挨拶依頼メールを送るときのマナー
このような、挨拶依頼のメールにまつわる疑問や課題を本記事で解決しましょう。
ぜひ、本記事をご活用いただき、依頼先に失礼のない挨拶メールをご作成ください。
挨拶を依頼するときのメールの書き方ポイント
社内外を問わず、挨拶を依頼するときは基本的なポイントを踏まえながらメールを作成しましょう。
- 依頼の目的を明確に伝える
- 所要時間など詳細を記載する
- 丁寧な表現で依頼する
- 返信依頼や確認事項を明記する
- 冒頭と結びに挨拶を添える
それぞれの書き方ポイントについて簡潔に解説します。
依頼の目的を明確に伝える
挨拶を依頼したい相手には、「来賓を代表して」「開会の挨拶として」など、どの挨拶をお願いしたいか目的を明確に伝えましょう。
また、「社員の英気を養う場にしたいので、ぜひ、○○部長から活力あふれるご挨拶をお願いいたします」というように、なぜお願いしたいのか理由も伝えると挨拶をする人が挨拶のイメージをわかせやすくなります。
所要時間など詳細を記載する
依頼メールには、イベントの日時や会場のほか、挨拶のタイミングや挨拶のための所要時間(例:1分程度)も記載しましょう。
挨拶をしてくれる相手に、当日までの準備や心構えを整えやすくしておくことも大切なマナー。
もし、式次第や進行表が作成できているのであれば、挨拶依頼とともに添付しておくと丁寧です。
丁寧な表現で依頼する
依頼メールでは、「お願い申し上げます」「ご多忙の折恐縮ではございますが」など、相手に配慮した丁寧な言葉でお願いしましょう。
また、「○○部長の活力みなぎるご挨拶を期待しております」など、挨拶をお願いしたい相手に期待感をこめた一文を明記するのもよいでしょう。
返信依頼や確認事項を明記する
もし、イベントの案内とともに挨拶依頼をする場合は、「ご都合を確認させていただけますでしょうか」など、返信をお願いする一文を入れます。
あるいは、事前にイベント案内や挨拶依頼をしておき、詳細が決定してから改めての依頼をするというのでもかまいません。
冒頭と結びに挨拶を添える
どのようなメールであっても、ビジネスマナーとして冒頭と結びに挨拶を添えておきましょう。
依頼文に入る前は社内向けであれば「お疲れさまです」、社外向けであれば「平素よりお世話になっております」といった挨拶から始めます。
結びでは、「何卒よろしくお願い申し上げます」など、相手の立場に合わせた敬語を用いて締めくくりましょう。
【社内外】挨拶依頼のメール例文「シーン別」
ここでは、乾杯の挨拶や締めの挨拶、来賓祝辞などに応用できる依頼メールの例文を社内外向けに挨拶のシーン別で紹介します。
【社内向け】挨拶依頼のメール例文(乾杯の挨拶、締めの挨拶)
社内向けの挨拶依頼について、「イベント案内と合わせて依頼する場合」「イベント案内をした後で依頼する場合」にわけてメール例文を紹介します。
イベント案内と合わせて依頼する場合
件名:〇〇懇親会のご案内と乾杯(締め)のご挨拶のお願い
〇〇部長
お疲れさまです。
〇〇課の△△です。
来る〇月〇日、社員の親睦を深めるべく「〇〇懇親会」を下記の通り開催することとなりました。
<乾杯の挨拶の場合>
つきましては、会へのご出席をお願いするとともに、誠に恐縮ではございますが、冒頭にて乾杯のご発声を賜りたくお願い申し上げます。
所要時間は1分程度を予定しておりますので、いつも我々を熱くご指導くださる〇〇部長から景気づけの一言で盛り上げていただけますと幸いです。
<締めの挨拶の場合>
つきましては、会へのご出席をお願いするとともに、誠に恐縮ではございますが、宴席の結びにてご挨拶を賜りたくお願い申し上げます。
所要時間は1分程度を予定しておりますので、〇〇部長より、全体を締めくくるにふさわしい一言をいただけますと幸いです。
ご多用の折恐縮ですが、こちらのメールをそのままご返信いただき、ご都合をお知らせいただければと存じます。
なお、ご不明な点などございましたら、私、鈴木までお気軽にお声かけください。
本来であれば直接お目にかかりお願い申し上げるべきところ、メールでのご連絡となり失礼いたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。
─詳細─
日時 20××年〇月〇日(〇) 午後〇時〇分より
場所 居酒屋○○○(地下鉄〇〇線〇〇駅下車徒歩〇分)
住所 東京都〇〇区〇〇 1-2-3
URL http://〇〇〇〇〇〇〇〇
電話番号 03-〇〇〇-〇〇〇〇
E-mail 〇〇〇@〇〇〇〇〇
連絡先:○○部 鈴木(携帯 090-xxxx-xxxx)
*************************
署名
*************************
イベント案内と合わせて依頼する場合は、件名に「〇〇のご案内」と「ご挨拶のお願い」の両方を明記しましょう。
また、挨拶依頼を受けてもらえるかの返信がもらえるよう、返信方法と返信先などを記載しておくのもポイントです。
イベント案内をした後で依頼する場合
件名:乾杯(締め)のご挨拶のお願い(〇〇懇親会)
〇〇部長
お疲れさまです。
〇〇課の△△です。
先般ご案内差し上げました「〇〇懇親会」につきまして、追加でご依頼がありご連絡申し上げます。
<乾杯の挨拶の場合>
誠に恐れ入りますが、開会後の乾杯のご挨拶を〇〇部長にお願いできませんでしょうか。
いつも我々を熱くご指導くださる〇〇部長より、景気づけの一言で盛り上げていただけますと幸いです。
<締めの挨拶の場合>
誠に恐れ入りますが、宴席の結びにて〇〇部長よりご挨拶をお願いできませんでしょうか。
翌日以降も社員一丸となって業務に励めるよう、〇〇部長より全体を締めくくるにふさわしい一言をいただけますと幸いです。
所要時間は1分程度を予定しております。
急なお願いとなり誠に恐縮ですが、ご了承いただけますと幸いです。
ご多用の折、大変恐縮ですが、ご都合のほどご確認の上、こちらのメールにてそのままご返信いただけますようお願いいたします。
なお、ご不明な点などございましたら、私、鈴木までお気軽にお声かけください。
本来であれば直接お目にかかりお願い申し上げるべきところ、メールでのご連絡となり失礼いたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。
─詳細─
日時 20××年〇月〇日(〇) 午後〇時〇分より
場所 居酒屋○○○(地下鉄〇〇線〇〇駅下車徒歩〇分)
住所 東京都〇〇区〇〇 1-2-3
URL http://〇〇〇〇〇〇〇〇
電話番号 03-〇〇〇-〇〇〇〇
E-mail 〇〇〇@〇〇〇〇〇
連絡先:○○部 鈴木(携帯 090-xxxx-xxxx)
*************************
署名
*************************
イベント案内をした後で依頼する場合は、件名に「乾杯(締め)のご挨拶のお願い(〇〇懇親会)」と趣旨を明記しましょう。
また、挨拶依頼を受けてもらえるかの返信がもらえるよう、返信方法と返信先などを記載しておくのもポイントです。
【社外向け】挨拶依頼のメール例文(乾杯の挨拶、来賓祝辞)
社外向けの挨拶依頼について、「イベント案内と合わせて依頼する場合」「イベント案内をした後で依頼する場合」にわけてメール例文を紹介します。
イベント案内と合わせて依頼する場合
件名:○○式典ご臨席およびご挨拶のお願い
〇〇株式会社
〇〇部長 〇〇様
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、このたび弊社では創立〇周年を記念し、下記の通り式典を開催いたします。
<乾杯の挨拶の場合>
つきましては、ご多忙のところ大変恐縮ではございますが、開宴にあたり、ぜひ、〇〇様より乾杯のご挨拶を賜りたく存じます。
ご挨拶は〇分程度を予定しておりますので、特別な節目となる式典に際しまして、長年のお付き合いである〇〇様より、高らかにご発声いただけますと光栄です。
<来賓祝辞の場合>
つきましては、ご多忙のところ大変恐縮ではございますが、〇〇様より、ご来賓を代表してご祝辞を賜りたく存じます。
ご挨拶は〇分程度を予定しておりますので、特別な節目となる式典に際しまして、ぜひ、弊社に向けた一言をお願い申し上げます。
誠に恐れ入りますが、ご出席の可否と併せ、こちらのメールにてそのままお返事いただければと存じます。
なお、ご不明な点などございましたら、私、鈴木までお気軽にお声かけくださいませ。
本来であれば直接お目にかかりお願い申し上げるべきところ、メールでのご連絡となり失礼いたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。
─記─
日時 20××年〇月〇日(〇) 午後〇時〇分より
場所 □□ホテル 3階「○○の間」(地下鉄〇〇線〇〇駅下車徒歩〇分)
住所 東京都〇〇区〇〇 1-2-3
URL http://〇〇〇〇〇〇〇〇
電話番号 03-〇〇〇-〇〇〇〇
E-mail 〇〇〇@〇〇〇〇〇
連絡先:株式会社○○ ○○部 鈴木(携帯 090-xxxx-xxxx)
*************************
署名
*************************
イベント案内と合わせて依頼する場合は、件名に「〇〇のご臨席およびご挨拶のお願い」と趣旨を明記しましょう。
また、挨拶依頼を受けてもらえるかの返信がもらえるよう、返信方法と返信先などを記載しておくのもポイントです。
イベント案内をした後で依頼する場合
件名:ご挨拶のお願い(○○式典)
〇〇株式会社
〇〇部長 〇〇様
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
先般ご案内申し上げました弊社「創立○周年記念式典」につきまして、追加でお願いがありご連絡差し上げました。
<乾杯の挨拶の場合>
急なお願いとなり誠に恐れ入りますが、開宴にあたり、ぜひ、〇〇様より乾杯のご挨拶を賜れませんでしょうか。
ご挨拶は〇分程度を予定しておりますので、特別な節目となる式典に際しまして、長年のお付き合いである〇〇様より、高らかにご発声いただけますと光栄です。
<来賓祝辞の場合>
急なお願いとなり誠に恐れ入りますが、〇〇様より、ご来賓を代表してご祝辞を賜れませんでしょうか。
ご挨拶は〇分程度を予定しておりますので、特別な節目となる式典に際しまして、ぜひ、弊社に向けた一言をお願い申し上げます。
ご多忙の折に大変恐縮ですが、可否について、こちらのメールにてご一報いただければと存じます。
なお、ご不明な点などございましたら、私、鈴木までお気軽にお声かけくださいませ。
本来であれば直接お目にかかりお願い申し上げるべきところ、メールでのご連絡となり失礼いたします。
引き続きご高配を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
─記─
日時 20××年〇月〇日(〇) 午後〇時〇分より
場所 □□ホテル 3階「○○の間」(地下鉄〇〇線〇〇駅下車徒歩〇分)
住所 東京都〇〇区〇〇 1-2-3
URL http://〇〇〇〇〇〇〇〇
電話番号 03-〇〇〇-〇〇〇〇
E-mail 〇〇〇@〇〇〇〇〇
連絡先:株式会社○○ ○○部 鈴木(携帯 090-xxxx-xxxx)
*************************
署名
*************************
イベント案内をした後で依頼する場合は、件名に「ご挨拶(ご祝辞)のお願い(○○式典)」と趣旨を明記しましょう。
また、挨拶依頼を受けてもらえるかの返信がもらえるよう、返信方法と返信先などを記載しておくのもポイントです。
挨拶依頼メールを送るときに気をつけたいマナー
社内であっても社外であっても、挨拶依頼のメールを送るときはマナーに気をつけましょう。
- ●挨拶を依頼するタイミングに配慮する
- ●依頼先の立場や役職に応じて順序を考える
- ●万一断られた場合の代替策を準備しておく
それぞれのマナーについてポイントを紹介します。
挨拶を依頼するタイミングに配慮する
イベントの当日や直前に依頼すると相手が準備しづらいだけでなく、相手に対する敬意が欠けている印象になります。
挨拶の依頼メールを送るタイミングとしては、イベント開催の数週間前を目安に早めにお願いしましょう。
依頼先の立場や役職に応じて順序を考える
イベントでの挨拶は、立場や役職にふさわしい順序がありますので適任者選びに注意しましょう。
一般的な挨拶の適任者
・乾杯の挨拶(立場が3番目の人)
・締めの挨拶(立場が2番目の人)
・来賓の挨拶(複数の場合は代表者)
イベントの規模や参加者層によって臨機応変に対応してかまいませんが、挨拶をする人同士のバランスも考えながら検討しましょう。
万一断られた場合の代替策を準備しておく
挨拶の依頼は断られることもありますから、代替案として挨拶ごとに複数の対象者を挙げておくと万一の場合に備えられます。
もし依頼した相手に断られても、相手を気遣わせないことが大切です。
たとえば、「ご多忙の折、ご無理をお願いしてしまい申し訳ございません。ご快諾いただけなかったことは残念ですが、まずはご検討いただけましたことに厚く御礼申し上げます。当日はどうぞお気軽にご出席いただければ幸いです。」などと丁重に返信するようにしましょう。
まとめ
宴会や式典などのイベントで挨拶を依頼するときは、基本的なポイントに沿って作成しましょう。
- 依頼の目的を明確に伝える
- 所要時間など詳細を記載する
- 丁寧な表現で依頼する
- 返信依頼や確認事項を明記する
- 冒頭と結びに挨拶を添える
また、挨拶依頼メールを送るときはマナーにも注意が必要です。
- ●挨拶を依頼するタイミングに配慮する
- ●依頼先の立場や役職に応じて順序を考える
- ●万一断られた場合の代替策を準備しておく
本記事では、乾杯の挨拶や締めの挨拶、来賓祝辞などに応用できる依頼メールの例文を社内外向けに挨拶シーン別で紹介しました。
ぜひ、本記事を参考にしながら、ふさわしい書き方や好ましいマナーで依頼先に失礼のないメールを作成してくださいね。
尚、宴会などでの挨拶について詳しく書かれた関連記事がありますので、よければ合わせてご参照ください。