同窓会の幹事がやるべき仕事とその流れ|ツールや失敗しないポイントもご紹介

初めて同窓会の幹事になった方は何の仕事をどんな流れで進めて良いかなど、わからないことが多いでしょう。

そこで本記事では、同窓会の幹事がやるべき仕事と手順についてご紹介いたします。

ぜひ、最後までお読みいただき、幹事マニュアルとして活用してください。

同窓会の幹事がやる事と手順

同窓会の幹事は、事前の準備から当日の進行まで多くの事をこなします。ここでは、幹事の仕事やポイントを手順に沿って解説しましょう。

計画を立てる

同窓会の計画は、開催の6カ月前〜4カ月前に立てましょう。下記のような項目をリスト化し、順次決めていきます。

◆スケジュール
・開催日時
・メールやLINEでの告知日
・案内状の発送日
・出欠の返信締切日
・幹事同士の打ち合わせ日
・リハーサル日
◆会費(経費込み)
・会場に支払う費用(飲食代・会場費・備品使用料など)
・先生に贈る花束や記念品などの費用
・会場で使う名札などの備品代
・キャンセルが発生した場合の予備費
・案内状の作成や発送にかかる費用
◆当日のプログラム(一例)
・挨拶
・乾杯の音頭
・食事と歓談
・余興やゲーム
・校歌斉唱
・先生への花束贈呈
※進行役など各担当も決めます。
◆二次会
・会場(一次会の場所から近くがよい)
・会費(一次会より予算を低く設定するのがよい)
※案内状では、二次会だけの参加も可能としておくと参加者が増えます。

会場を手配する

開催の4カ月前には、同窓会の規模に応じて、ホテルやレストラン、居酒屋、カフェなどの会場を手配しましょう。さまざまな地域から同窓生が集まるため、駅の近くなどアクセスがしやすい場所がおすすめです。

また、少人数で宿泊型の同窓会にするなら、送迎サービスが受けられるような旅館やリゾートホテルもいいでしょう。会場を最終的に決める前に、できれば下見もします。

下見の際は、借りられる備品や使用できる設備の確認もしてください。キャンセルシステムやキャンセル料金についても控えておきましょう。

案内状を出す

開催の3カ月前には、同窓生や先生へ案内状を出します。往復ハガキか通常ハガキで作成するのが一般的です。案内状には、下記の項目を記載して出しましょう。

・学校名
・卒業年度や第◯期生など
・挨拶や案内を伝える文面
・差出人の幹事名
・幹事一同の名前
・既に参加が決まっている先生の名前
・日時や会場など
・出欠の申請について(締切日・申請先・申請方法を明記)
・問い合わせ先(幹事や代行業者の連絡先)

出欠管理をする

開催の2カ月~1カ月前には、出欠を確定させて会場へ人数報告をしましょう。
また、LINEなどの情報共有サービスを利用すれば、非公開で参加者が閲覧できたり、当日までのコミュニケーションに活用できたりして参加者が増える可能性も出ます。

もし、転居先不明で案内状が差し戻された場合は、LINEやFacebookなどのコミュニケーションツールを活用して同級生を探しましょう。

ダイレクトに見つからなくても、数名の同級生を伝っていけば本人にたどり着くことがあります。

リハーサルする

開催1カ月~2週間前には、各担当者と一緒に1度リハーサルをしましょう。会場によっては、少しの時間なら使用させてくれる場合があります。

会場が無理なら飲食店や自宅などに集まり、流れやセリフを確認し合うだけでも本番の仕上がりがよくなりますよ。

事前に進行表を作成しておくとリハーサル時に気づいたことが書き込め、当日の進行にも生かせます。

当日を上手く運ぶ

同窓会の当日も、幹事は大忙しです。同窓会を成功させるためにも、万全の体制で臨みましょう。開始2~3時間前には会場入りし、余裕をもって準備や最終調整をしてください。当日は、下記のような流れとポイントで運びます。

◆受付
・会費を預かる(お釣りを準備しておく)
・名札や進行表などを渡す
・二次会の案内や出欠確認をする
◆会場準備
・会場のレイアウトを確認する
・機材や設備の確認をする
・音響や照明を使って簡単にリハーサルする
・各担当者と最終の打ち合わせをする
◆進行
・司会の挨拶
・料理や飲み物への気配り
・写真撮影
・余興などの盛り上げ
・二次会の準備
・遅刻してきた参加者の受付
◆清算
・会場への支払い
・領収書や明細書の受け取り(会計報告に必要な場合)

大変な幹事の仕事をラクにするツール3選

同窓会の幹事の仕事は、案内状の作成から当日の盛り上げまでさまざまです。そこで、幹事の仕事を少しでもラクにするため、お役立ちツールを3つご紹介します。

同級生探しができるLINEアプリ

同窓会の幹事の仕事は、対象となる同級生を探すことから始まります。
LINEアプリ「BAND」を使えば、簡単に旧友が見つかりますよ。
リサーチは簡単で、学校名や卒業年度を入力するだけです。
近年、個人情報保護の問題で同窓生名簿を作成しない学校も増えましたので、幹事にとっては頼もしいツールといえます。

BAND

案内状が簡単にできるテンプレートサイト

同窓会の案内状作成には、便利なテンプレートサイトがおすすめです。「素材ラボ」なら、無料の会員登録をするだけで必要なテンプレートをすぐにダウンロードできます。
たとえば、往復ハガキ用のテンプレートなら、案内文と返信文の両方が印刷できます。出欠確認の返信ハガキ用テンプレートも揃っていますので、ぜひ活用ください。

素材ラボ

会場で流すスライドショーの作成ソフト

大規模な同窓会では、懐かしのスライドショーを会場に流すことがあります。卒業アルバムやスナップ写真などから画像をパソコンに取り込み、音楽にのせて上映する演出です。

無料版の「PhotoStage」を使えば、本格的なスライドショーが簡単に作れますよ。完成したスライドショーはDVDに書き込んだり、ファイル保存したりできます。SNSへの投稿も可能なので、ショートバージョンも作って告知に利用してもいいですね。

PhotoStage

幹事の仕事で失敗しない5つのポイント

幹事の仕事には、いくつかのコツや注意点があります。初めて幹事を任された場合は、しっかり確認しておきましょう。ここでは、特に押さえておきたいポイントを5つ紹介します。

幹事は複数で行う

幹事を任されたからといって、幹事の仕事をすべて1人でやる必要はありません。同窓会の規模によりますが、クラス単位なら2~3名、学年単位なら3~5名でチームを組むのが理想です。

幹事の仕事を分担し、進捗状況を確認し合いながら進めると円滑にすすみます。
親交の深かった友人に限らず、当時の生徒会長や部活でキャプテンをしていた人など、リーダーシップ力のある人に声をかけるのもひとつです。

成人式の飲酒に気をつける

成人式当日、同窓会で乾杯をするときに注意したいのが「19歳」の同級生の飲酒です。成人式は学年単位で参加するのが一般的。

成人式後に20歳になる早生まれの人は、19歳で成人式に出席します。もちろん19歳での飲酒は法律違反です。

いくら成人式でも、19歳の同級生の乾杯はお酒にせず、ソフトドリンクなどノンアルコールで行いましょう。

当日の挨拶を考えておく

当日は、開会と閉会の際に挨拶をします。いざ本番になって言葉に詰まらないよう、事前に紙に書いて練習しておきましょう。
下記のような例文を紹介しますので、ご参考ください。

◆開会の挨拶 「皆さん、こんにちは!〇〇学校同窓会にようこそお越しくださいました。今回、幹事を務めさせていただきました、〇組の〇〇と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

今回の同窓会は、卒業〇年の節目の記念として開催する運びとなりました。(同窓会までの経緯やエピソードを簡潔に述べる)本日は〇〇先生、〇〇先生にもお越しいただいています。(先生を手で指して紹介する)〇〇先生、〇〇先生、本日はお忙しい中ご出席いただき、誠にありがとございます。

また、同窓生の皆さんにおかれましても、遠方から参加してくださったり、お仕事や家事などで忙しい中お時間を作っていただいたり、本当にありがとうございます。

短い時間ではありますが、せっかくこうして再会できましたので、楽しい時間を過ごし、思いっきり楽しみましょう!」

◆閉会の挨拶 「皆さん、名残り惜しいですが、お開きの時間がまいりました。本日は、こうして皆さんにお会いでき、大変楽しく嬉しかったです。お集まりいただき本当にありがとうございました。

また、本日まで準備に関わってくれた幹事メンバーの〇〇さん、〇〇さん、○○さん、皆さんのおかげで同窓会を成功させることができました。皆さんにも心から感謝いたします。ぜひ、幹事メンバーの皆さんに大きな拍手をお願いいたします!
次の予定は未定ですが、また、同窓会を開催したいと思います。
その際もぜひ、お誘い合わせの上ご参加くださいますようお願い申し上げます。

それでは最後に、皆さんの益々のご健勝とご多幸を祈念し、〇本締めで締めさせていただきたく思います。お手を拝借、よぉ~っ。(手締め)」

●手締めとは、手打ちともいい、同窓会だけでなく、宴会や式典などが無事に終わったことへの感謝や祝福として行う手拍子です。

手締めには「1丁締め」「1本締め」「3本締め」があります。
手締めの正式な形は3本締めですが、同窓会では「1丁締め」か「1本締め」で締めるのが一般的です。

「手締め」については、詳しくわかる動画もありますので、参考にしてくださいね。

●1丁締め……よぉ~っ。パン。
●1本締め……よぉ~っ。パパパン・パパパン・パパパンパン。
●3本締め……よぉ~っ。パパパン・パパパン・パパパンパン(2回)。もう1丁orもう1本。パパパン・パパパン・パパパンパン。

先生にお礼をする

同窓会に先生を招いた場合、先生に後日お礼の手紙やメールを送ります。また、先生から寸志を受け取った場合は、そのことにも触れた下記のような文面にしましょう。

「〇〇先生 先日は同窓会にご臨席いただき、誠にありがとうございました。また、ご芳志まで頂戴し、ありがとうございました。重ねて御礼申し上げます。多くの同窓生や先生方にご来会いただけ、おかげさまで大変に有意義な会となりました。残暑厳しい日々が続きますが、どうぞお体に気をつけてお過ごしください。またお会いできる日を楽しみにしております。」

もし、先生からの寸志が会費を大幅に上回る額だった場合は、お菓子やお酒などの品を添えてお返しをするといいでしょう。

服装やドレスコードを指定する

同窓会の案内を受けた人の多くが、「何を着ていけばいいの?」と服装に悩みます。案内状には、服装やドレスコードを明記しておくと親切です。

服装の指定に厳密なルールはありませんが、会場に合うかどうかはポイントです。居酒屋やカフェならカジュアルな服装が合いますし、ホテルやレストランならドレッシーなものが合います。

また、品位を損なわない服装であれば、「再会の印に、何か赤いものを身につけて来てください」「ハリウッドのセレブをイメージした服装でお越しください」など、独自のルールを決めても楽しいですよ。

同窓会の幹事に関する疑問解決Q&A

同窓会の幹事については、素朴な疑問もつきものです。そこで、よくある疑問をピックアップし、ここで解決のQ&Aとして紹介します。

幹事って誰がやるの?決め方は?

同窓会の幹事は、卒業前に決まっていることもありますし、同窓会をしたいと思った人がなることもあります。また、過去に幹事をした人から「今回はお願い」と声をかけられることもあります。

誰がやるべきというルールはなく、誰がやってもOKというのが同窓会の幹事なのです。
つまり「久しぶりに同級生に会いたい」という理由だけで、誰でも幹事になることができます。

幹事を頼まれた際の上手な断り方は?

同窓会の幹事は強制されるものではないので、頼まれても断ることはできます。上手に断るには、正当な理由と丁寧な伝え方が求められます。正当な理由とは、「仕事が忙しい」「介護で余裕がない」「当日行けない」など、嘘ではない本当のことです。

もちろん、「自信がない」でもかまいません。本当の理由を打ち明け、「お役に立てずごめんなさい。でも、声をかけてくれてありがとう」と丁寧に伝えましょう。

ただ、数名で幹事をすると学生時代とは違った親交が生まれ、「やってよかった」と思えることもあるので、自信がない場合は断るより相談するといいかもしれません。

幹事代行サービスってどうなの?

幹事の仕事が大変だからと、代行サービスに任せる人も少なくありません。
ただ、実際に頼むとどうなのか気になる幹事さんも多いことでしょう。
そこで、代行サービスを利用した場合のメリット・デメリットを紹介します。

◆メリット
・一部もしくは全部など必要なことを依頼できる
・幹事がやるべき事に手抜かりがなく失敗がない
・仕事を任せられるので自分たちの時間が取られない
・同窓生からの問い合わせ対応がスムーズになる
◆デメリット
・参加人数によっては利用できないサービスがある
・参加人数によっては会費が割高になる場合がある
・幹事以外の同窓生が、個人情報が漏洩しないか不安になる可能性がある

代行サービスを提供している会社によって、料金プランやセキュリティシステムは異なります。

もし代行サービスを依頼するなら、見積もりや打ち合わせをし、納得のいく形で契約しましょう。

また、会計や情報管理については幹事以外の同窓生にも安心してもらえるよう、代行会社に案内の段階でわかりやすく伝える配慮をしてもらってください。

まとめ

同窓会の幹事の仕事は大変です。ただ、「やりがい」もあります。幹事という呼び名がプレッシャーになるかもしれませんが、「コーディネーター」だと思えば気分が変わるのではないでしょうか。

懐かしい友人や先生に参加を呼びかけ、皆で楽しく過ごす場を盛り上げるための仕掛け人が幹事だからです。もちろん案内状の作成から先生へのお礼まで、やる事はたくさんありますし地道な作業の連続です。

幹事の仕事を円滑に進めるには、1人でこなそうとせず、複数で分担するか一部を代行サービスに頼るかしましょう。役立つツールの活用も有効です。ぜひ、本記事の情報を参考に、同窓会を成功させてくださいね。